<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>

<rdf:RDF
  xmlns:rdf="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#"
  xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
  xmlns:admin="http://webns.net/mvcb/"
  xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
  xmlns="http://purl.org/rss/1.0/"
>

<channel rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/">
<title>イギリス生活よもやま話【エッセイ】</title>
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/</link>
<description>海外生活、国際結婚、そりゃ、おいしいことばかりじゃないけれど、ま、のんびりいきましょか。そんなイギリスでの暮しをベースにしたお笑いエッセイです</description>
<dc:language>ja</dc:language>
<admin:generatorAgent rdf:resource="http://blog.seesaa.jp/" />
<items>
<rdf:Seq>
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/123983953.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/123427554.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/122898019.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&amp;sid=english-life-essay&amp;tid=seesaa_hotspot&amp;k=%E5%A4%A7%E9%9B%A8%E8%AD%A6%E5%A0%B1&amp;hid=35" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/122225781.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/122225103.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&amp;sid=english-life-essay&amp;tid=seesaa_hotspot&amp;k=%E3%83%88%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%88%E3%82%BD%E3%83%B3&amp;hid=35" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/121761927.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/121392690.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/120960601.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/120959790.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/120664186.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/119078429.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/118015418.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/117925797.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/117724066.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://english-life-essay.seesaa.net/article/117677875.html" />
</rdf:Seq>
</items>
</channel>

<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/123983953.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/123983953.html</link>
<title>電話嫌い&lt;br /&gt;</title>
<description>わたしは電話が嫌いである。といっても、たいていの電話嫌いの人がそうであるように、親しい友達との電話は別。女友達なら、一、二時間は平気でくっちゃべる。いつぞやは、ロンドンにいる日本人の友達と、四時間四十分くっちゃべって、長電話の自己最長記録を樹立してしまった。そのとき、うちの父ちゃんは、そんなわたしを、アウタースペースからやってきたエイリアンでも見るように、「あ、ありえない……」という顔つきで見てたっけ。ま、それはともかく。あまり親しくない人、会ったこともない人と電話でしゃべる...</description>
<dc:subject>海外生活</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-07-21T22:49:40+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
わたしは電話が嫌いである。<br />といっても、たいていの電話嫌いの人がそうであるように、親しい友達との電話は別。女友達なら、一、二時間は平気でくっちゃべる。<br /><br />いつぞやは、ロンドンにいる日本人の友達と、四時間四十分くっちゃべって、長電話の自己最長記録を樹立してしまった。<br /><br />そのとき、うちの父ちゃんは、そんなわたしを、アウタースペースからやってきたエイリアンでも見るように、「あ、ありえない……」という顔つきで見てたっけ。<br /><br />ま、それはともかく。<br />あまり親しくない人、会ったこともない人と電話でしゃべるのが苦手で、相手の顔が見えない電話は、どうも好きになれない。<br /><br />それなのに、外国にいると、何の用事も関係もない人と、強制的にしゃべらされることが、少なからずある。たとえば、知り合いのイギリス人宅に日本人の客があったときなど、たいていかかってくる。<br /><br />「今、日本から○○さんが来てるんだよ。おなじ日本人だから話も合うだろう。じゃあ替わるからね」<br /><br />んもー、やめてくれよォ。<br />これが、実際に会うのであれば、まだいい。相手を目の前にしたほうが、年恰好などもわかるので、話題も選べるし、話しやすい。<br /><br />ところが、何のつながりもない、一度も会ったことのない者が二人、いきなり電話口に呼び出されて、いくら同邦とはいえ、おたがいにいったい何を話せというのか。<br /><br />わたしは怖いのだ。<br />何が怖いって、あの、電話での沈黙。<br /><br />おたがいに話すことがなくて、黙ってしまったときの、あのシラーッとした沈黙。あれを怖がる、わたしは臆病者です、ハイ。<br /><br />一般的に女性はまだしも、おしゃべりだからいいが、特に日本の男性は寡黙な人が多いので、わたしは会話が途切れないように、必死でしゃべる。そして、そのあとドッと疲れる。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />だいたいが、あなた、電話っちゅー奴は、トイレにいようと入浴中だろうと、病気で伏せっていようと、おかまいなしにズカズカと人の時間に割り込んで、容赦なく電話口まで呼び立てる。失礼千万である。<br /><br />もっとも、携帯電話が普及してからは「電話口まで呼び立てる」というイメージはなくなったが、携帯は夫をアッシー君として使うとき意外はほとんど使わないわたしにとっては、いまだに「呼び立てる」道具である。<br /><br />それだけなら、まだいい。いや、よくはないが、百歩ゆずって、よしとしよう。だが、電話っちゅー奴は、自分が人にかけるときでも、気を使う。<br /><br />今、相手は食事のしたくをしている時間じゃないだろうか。特に小さな子供のいる友達は、子供を風呂に入れてる時間じゃなかろうか、寝かしつけている時間じゃなかろうか。<br /><br />と、あれこれ考えると、それだけでもう、電話をかける気が萎える。そうやってグズグズしているうちに、かける時間を逸してしまうのだ。<br /><br />だから、たいてい「今、話してていいの？」と相手の都合を聞く。それはマナーとしては合格かもしれないが、「長電話になってもいい？」という意味に取れることもある。<br /><br />こっちはそんなつもりはなくても、この言葉は、忙しい人には警戒心を呼び起こすこともあるようだ。<br /><br />ああ、めんどくさい。<br />だからオイラ、嫌いサ、電話なんて。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />先日、そんな電話嫌いに輪をかける出来事があった。外出していたあいだに、隣町に住むＫ子さんが、日本の本を小ぶりなダンボール箱に詰めて、持って来てくださった。それが、玄関のドアの横に置いてあった。<br /><br />これはちょいと説明を要するが、わたしたちのようにイギリスの田舎に住む日本人は、日本の本が容易には手に入らない。もちろん、ロンドンに行けば日本の書店や古本屋もあるが、なにしろ値段が高すぎる。<br /><br />単行本だと、日本の定価のニ～三倍する。雑誌でも、日本で八百円くらいの文芸誌がロンドンだと、ニ千円以上する。<br /><br />古本屋で、やっと定価で買える、という按配だ。書籍にそんなお金をかけられないので、わたしたちは古本を回し読みする。<br /><br />Ｋ子さんのロンドンにいる友達が、自分の読んだ本をダンボール箱に詰めてＫ子さんに送り、それを読んだら、Ｋ子さんはわたしに回してくれる。そして、わたしはそれを別の友達に回す、というわけだ。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />さて、本のお礼を言わにゃならんが、もう夜も遅かったので、次の日、土曜日の朝に電話をすることにした。<br /><br />受話器を取ろうとして、しばし考える。<br />今、電話して良い時刻なのだろうか。<br /><br />Ｋ子さんは東京の出身で、自分のことを「あたくし」とおっしゃる、上品なおばあさまである（わたしとはエライ違いである）。<br /><br />若い人なら週末は朝寝がしたいだろうが、年金暮らしの彼女は、朝は早いのではないだろうか。だったら、今してもいいんじゃない？<br /><br />いやいや、だからといって、早すぎてもいけない。わたしは食事中にかかってくる電話が嫌なので、人にもそんな時刻にかけたくない。そうやってぐずぐずしているうちに、九時半になった。この時刻なら朝食は済んでいるだろう。<br /><br />そう決断して、電話をかけると、Ｋ子さんが出た。わたしは本のお礼を言った。彼女とわたしは、年に一度会うかどうかの間柄なので、友人というよりは知人である。<br /><br />だからといって「本をありがとうございました。では、さようなら」というわけにはいかない。（それができたらどんなに良いかと思うけど）<br /><br />ご無沙汰していますが、お元気ですか？　どうしていらっしゃいますか？　の挨拶から始めるのだが、孫がいてゴルフとブリッジが趣味のＫ子さんとの間に、共通の話題は乏しい。<br /><br />だから長話になるわけはないのだが、あまりに短くても素っ気ないと思って、必死に言葉を繋いでいると、<br /><br />「あの、もう、そろそろ。お電話代がかかりますよ」<br />とおっしゃった。<br /><br />へ？　わたし、そんなにしゃべったっけ？　まだ、そんなに時間は経ってないはず……。そう思ったので、<br /><br />「あら、そんな。電話代なんて知れてますよ」<br />と言って、それからハッとなった。<br /><br />うわあああ、バカ、バカ。なんてバカなこと言ったんだろ。そうじゃないんだ。これは、もう切れという合図なんだぁ～！<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />Ｋ子さんは隣の町に住んでいる。だから本当に電話代は知れている。わたしも市外電話や国際電話の場合は、相手の電話代を気にして、自分のほうから「もうそろそろ切らないと」とうながす。<br /><br />しかし、市内の場合は電話代のことなんか、考えたこともない。だからきっと、電話代がかかるというのは、切るための口実なんだ。<br /><br />えーッ、でも、なんで、なんで？　なんで切りたいんだろ？　わたし、何か失礼なこと言ったかしらん？　いや、失礼もなにも、まだそんなに会話はしてないじゃないか。<br /><br />でも、本当にひさしぶりなんだから、Ｋ子さんだって、もうちょっと愛想ふりまいてもバチはあたらんぞ。<br /><br />いやいや、彼女は今、何か用事をしている最中で、早く電話を切り上げたいのかもしれない。それとも、今朝は何かの都合で、いつもより遅い朝食をとっている最中とか。<br /><br />あっ、もしかしたら、これからデートでお出かけかも（七十五歳の未亡人の彼女に、イギリス人のボーイフレンドがいることは知っていた）。<br /><br />うわあ、なんてニブイんだろ、わたしって。<br />そんなら、そんなら、早く切らないとッ。<br /><br />でも、待てよ、ここでいきなり切ったら、「電話代なんて知れてます」と言った手前、おかしなことになる。<br /><br />ほうら、やっぱり電話代を気にして、そう言ったらすぐに切ったじゃないか――そう思われるんじゃないか？<br /><br />もしかしたら、Ｋ子さんはものすごいケチで、本当に人の電話代まで心配しているのだろうか。いやいや、やっぱり彼女はわたしのおしゃべりにウンザリしているのだろう。<br /><br />ああ、もたもたしてないで、早く切らなきゃ、早くッ。<br />あせりまくったおかげで、血圧は上がるわ、冷や汗はかくわ。なんとか適当に話を結んで、受話器を置いたときには、ストレスでヘロヘロになっていた。<br /><br />まったく。電話一本で、なんでこうも悩まなくちゃならんのだッ。これがメールなら、相手の時間を取らなくてすむし、こんな不愉快な思いもしなくてすむのである。<br /><br />ああ、めんどくさい。<br />だからやっぱり嫌いサ、電話なんて。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/123427554.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/123427554.html</link>
<title>誘惑&lt;br /&gt;</title>
<description>ドサッ。ドサッ。ドサッ。毎週日曜の朝八時ごろ、玄関で鈍い、重そうな音がして目が覚める。新聞が届いた音だ。なにしろ、日曜の新聞は付録がどっさり、読み物どっさり。イギリスの郵便受けは玄関のドアについているが、それはポストの受け口だけで、受ける箱はついていない。だから、郵便物は、ドアの口から直接床に落ちることになる。付録たっぷりの分厚い新聞は、一度にポストの口を通らないから、新聞配達の少年は三回に分けて入れる。それがこのドサッ、ドサッ、ドサッという三連音となって、二階の寝室まで聞こ...</description>
<dc:subject>海外生活</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-07-13T20:34:09+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
ドサッ。ドサッ。ドサッ。<br />毎週日曜の朝八時ごろ、玄関で鈍い、重そうな音がして目が覚める。新聞が届いた音だ。<br /><br />なにしろ、日曜の新聞は付録がどっさり、読み物どっさり。イギリスの郵便受けは玄関のドアについているが、それはポストの受け口だけで、受ける箱はついていない。<br /><br />だから、郵便物は、ドアの口から直接床に落ちることになる。付録たっぷりの分厚い新聞は、一度にポストの口を通らないから、新聞配達の少年は三回に分けて入れる。<br /><br />それがこのドサッ、ドサッ、ドサッという三連音となって、二階の寝室まで聞こえてくるってわけ。<br /><br />付録といっても、日本のような折り込み広告は、いっさいない（わたしにとってあれは、メモ用紙として貴重な資源だったけど）。<br /><br />たまに、薄っぺらな通販のカタログが入ってくるが、あのドサッの正体は、すべて記事なのだ。<br /><br />朝からしょぼしょぼと遣る瀬ない雨の日曜日などは、わたしはタイムズの付録をかかえてベッドにもぐり込む。本紙の方は夫が先に読むので、わたしは付録のほうから攻める。<br /><br />そのうち夫が、朝食を持ってきてくれる。ホールミールの薄いパンをカリッと焼いて、その上に厚さ五ミリくらいあるセヴィル・オレンジの皮が入ったシックカットのマーマレードを塗ったトースト。それにミルクティ。<br /><br />ベッドで朝食を食べながら雑誌を読むというグータラが、むふふふ、わたしにとって一週間で一番の至福のときなんだよね（夫は安上がりなワイフだと喜んでます）。<br /><br />さて、このサンディタイムズに付いてくる薄っぺらな雑誌に、《ミセス・ミルズがあなたの悩みを解決いたします》というコラムがある。<br /><br />ミセス・ミルズが何者なのかはよく知らないが、これを深刻な身の上相談として読むと、バカを見る。<br /><br />読者から寄せられる質問も「それがどうした」的軽薄さなら、回答も、「あんた、人をおちょくってんのか？」的無責任で応える。<br /><br />しかしこの軽さのなかで、包含されているイギリス社会の現実が、ピコッと点滅するときがある。だからわたしは、つい読んでしまうのだ。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />先日、こんな問答が載っていた。<br /><br />「ぼくは、この夏にフィアンセと式を挙げます。先日、彼女の両親の家に用があって寄りました。<br /><br />家には彼女のお母さんだけがいて、ドレッシングガウンを着ていました。ちょっと様子が変だなあと思っていたら、なんと驚いたことに、ぼくにこう言ったのです。<br /><br />『わたしはこれから二階にあがるけど、もしあなたが後からついてくれば、あなたと寝てもいいわよ。でも、ついてこなければ、それでもいいわ、お好きなように』<br /><br />ぼくは家の外に出ました。するとそこに、フィアンセと彼女のお父さんがいて、『信頼度テストに合格おめでとう！』というではありませんか。<br /><br />お母さんの誘惑は、ぼくが信頼できる男かどうかを試すために、一家で仕組んだ芝居だったのです。<br /><br />でも、じつはぼくは、停めてある車からコンドームを取ってこようと思って、外に出たのです。このことは黙っているべきでしょうか？」<br /><br />ぎゃっはっは、義理の母親とヤっちゃおうとしたんだ。どうしょうもない婿やなあ、ったく。で、ミセス・ミルズの回答がまた、お笑いなんだ、これが。<br /><br />「黙ってなさい。もし正直にしゃべったら、あなたは、はり倒されるでしょう。でも黙っていれば、あと数ヶ月もすれば、またお誘いがあるかもよ～ん」<br /><br />婿に「信頼度テスト」をしなければならないくらいなら、やっぱり信用ないんだろうなあ。実際、彼はヤル気満々だったんだし。<br /><br />また、母親の方だって芝居にかこつけて、案外とその気があったかもしれんぞ。もっとも、こういう場合、母親のほうも「まだまだ捨てたもんじゃない」というレベルの容姿であるという条件が、必要だろうけど。<br /><br />それにしても、若き日のダスティン・ホフマン君、映画『卒業』を思い出すシチュエーションじゃありませんか。サイモン＆ガーファンクルの『サウンド・オブ・サイレンス』が流れてきたりして、おお、なつかしい……。<br /><br />って、なつかしがってるバヤイじゃなくて、これ、イギリスの一流新聞だよ。タイムズに匹敵する日本の一流新聞が、こういうの、載せる？<br /><br />載せないでしょう？　そのあたりに、両国のジャーナリズムのスタンスにおける、大きな違いを感じるのであります。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />イギリスに「ミルクマン」という、それを聴けば誰もがちょっとニヤッとする言葉がある。ミルクマンとは牛乳配達人のことだが、「間男」の代名詞として、よくコメディなどに登場する。<br /><br />ミルクマンが配達に来て、玄関のドアの前の床にミルク瓶を置く。すると内側から音もなくドアが開いて、かがんだ彼の目の前に女の白い脚がのぞく。<br /><br />そこにはピンクのネグリジェで嫣然と微笑むマダムが……。夫が出勤したあと、ミルクマンを相手にいけないことしましょ、という、昔からよくあるコントである。<br /><br />ずいぶんと前のことだが、これと似たような実話を、わたしは耳にしてしまった。<br /><br />うちのキッチンの流しをやりかえるとき、ディックという配管工のおっちゃんに来てもらった。彼は、夫の友人宅で仕事をしたことがあって、腕がいいからといって紹介されたのだ。<br /><br />歳のころは６０くらい。引退してもいいんだが、動いたほうが体のためにいいからね。動けなくなるまで働くさ。てな感じの、孫の５，６人もいようかという好々爺だ。<br /><br />休憩時間になってわたしがお茶を出すと、なんとなく世間話が始まった。紹介してくれた友人夫妻の話になったとき、ディックがビスケットをほおばりながら、少々声のトーンを落として、こんな話をしたのである。<br /><br />「いやあ、驚いたねえ、あそこの奥さん。二度目に行ったときに、様子がおかしかったんだよ。仕事が終って帰ろうとしたら、奥さんに呼ばれてね。<br /><br />二階から降りてきたんだけど、それがなんと、彼女、スカートをはいてなくて、ワイシャツだけなんだよ。男物のワイシャツ一枚で、たぶんその下は裸だったんじゃないかなあ。<br /><br />それでね、階段の下に、ほら、物置あるだろ、あそこの電球を替えてくれないかって言うんだよ。<br /><br />『ああ、いいですよ』って物置に入ったら、あの狭いところに奥さんも入ってきて。ほら、あんなとこ二人入ったら、身動きできやしない。<br /><br />で、にっこり笑って『こんなにお近づきになれて、うれしいわ』って。俺、まいっちゃったよ。『とっても淋しいの』とか言い出すから、ヤバイと思って、丁寧にお断りして帰ってきたけど……。<br /><br />オレ、この仕事４０年やってるけど、あんなこと初めてだよ。いやあ、驚いたねえ」<br /><br />といってゴクリとミルクティを飲んだとたん、彼の青い瞳に、突然、狼狽の色が走った。わたしとその奥さんとか知り合いだということを、思い出したらしい。<br /><br />わっ、しまった、しゃべりすぎた、という困惑顔のまま、<br />「このことは誰にもいわないでくださいよ」<br />と念を押して、彼はそそくさと仕事に戻った。<br /><br />わたしは彼のあわてぶりがおかしくてたまらなかったけど、それをグッとこらえて、<br />「もちろん、誰にもいわないと約束します」<br />と真面目くさって応えた。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />さーあ、こんな話を聞いて、黙っちゃいられない。<br />もちろん、あちこちでふれ回ることじゃないけど、父ちゃんにだけは教えてやんなきゃ。もう、口がうずうず。<br /><br />それにしても、なーんか、それって、安物のソープオペラに出てくるシーン、そのままじゃん。んー、ドラマとちょっと違うのは、誘惑した奥さんのルース（仮名）が、胸は完全に垂れ下がっている、更年期障害まっ只中のおばはんってことかな。<br /><br />（ビキニ姿の写真を見たことがあるから、彼女の胸が垂れ下がっていることは、すでに確認済みなのだ）<br /><br />へ～え、あのルースがねえ……。彼女は、自分ちに招待した客（わたしと夫）の前でンガーッと眠りこけてしまったりして、ちょっといかがなものか？　と思うようなところがあるが、概して好感の持てる女性である。<br /><br />そういえば、あの頃の彼女は、胸の大きく開いたトップにミニスカートという、無理な若造りをしてたっけ。満たされないものを抱えていたんだね。<br /><br />当時、彼女には中学生と高校生ぐらいの二人の娘がいて、その娘らに手を焼いていて、一人でキイキイ言っていた。しかも、夫は娘の問題には関知せず、仕事と趣味に逃げるだけ。欲求不満も溜まろうというもんだ。<br /><br />あれからもう、七、八年になる。今は娘たちも就職して落ち着き、彼女は図書館員として働いていると聞いた。<br /><br />会うことはほとんどないけれど、今でもルースと聞くと、自分では見たこともない、彼女のワイシャツ姿を思い浮かべてしまうのだ。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/123983953.html" target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/122898019.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/122898019.html</link>
<title>ゴスラーのホテル&lt;br /&gt;</title>
<description>Hotel Der Achtermannとにかく、まあ、あたしゃ、このドイツ語の名前を見たとき、「ホテル・デ、デ、デ……」としか言えなかったのだ。うちの父ちゃんは大学でフランス語とドイツ語をやったので、発音してみせてくれるのだが、何度聞いても、このボケ頭では覚えられない。えーい、面倒くさい、ってんで、旅行中は「ほれ、あの、ホテル・デなんとか」ですべて通してきた。が、今ここで、もう一度泊まりたい、いや、何度でも泊まりたいぞ、何なら住み込んでもいいぞ的ホテルをご紹介するのに、「ホ...</description>
<dc:subject>旅</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-07-06T06:58:06+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
Hotel Der Achtermann<br />とにかく、まあ、あたしゃ、このドイツ語の名前を見たとき、「ホテル・デ、デ、デ……」としか言えなかったのだ。<br /><br />うちの父ちゃんは大学でフランス語とドイツ語をやったので、発音してみせてくれるのだが、何度聞いても、このボケ頭では覚えられない。<br /><br />えーい、面倒くさい、ってんで、旅行中は「ほれ、あの、ホテル・デなんとか」ですべて通してきた。<br /><br />が、今ここで、もう一度泊まりたい、いや、何度でも泊まりたいぞ、何なら住み込んでもいいぞ的ホテルをご紹介するのに、「ホテル・デなんとか」では、話にならん。<br /><br />それで、またもや発音の教えを乞うて、なんとかカタカナに書きとめたのが、「ホテル・デア・アフテルマン」である。<br /><br />ただし、これをそのまま日本語式に発音しても、通じるという保証はまったくございません。なにしろ、フランス語、ドイツ語、スペイン語、まあ、ほとんどの言語がそうだと思うが、日本語にない音があるので、カタカナで表現するのは不可能である。<br /><br />それを、ものすっごーく無理をしてカタカナにしているのだから、保証の限りではないのだ。<br /><br />なんといっても曲者なのが、Achtermannのchの発音。これが母音 a、o、u　の後に来ると、喉の奥から強く息を吐き出す発音になって、「ハッ」とか「ホッ」とかに近い音になるそうな。<br /><br />だから「アフテルマン」の「フ」は、日本語の「ふ」ではない。もうネ、口の中で「ただいま大型台風接近中！　暴風雨圏内に突入！」ぐらいの緊迫した強風を起こして、それを瞬時に吐き出すという至難のテクニックが要求される。<br /><br />と、まあ、そんな大層なことじゃなくても、早い話が、盛大に「ハックショーン！」てやるときの、「ハッ」、あの感じでよろしいのでは？　くしゃみってのはかなりの風速があるそうですからな。<br /><br />さてさて、わたしが一目惚れしてしまったこのホテルは、父ちゃんが、イギリスからベルリンへのドライブ旅行のルートを検索しているときに、偶然みつけた。<br /><br />ミシュランに、ルート検索の非常に便利なサイトがあって、出発地点と到着地点の住所を入力すると、たちどころに、オススメの最短ルートをはじき出してくれる。しかも、最新の道路工事情報も、バッチリとぬかりはない。<br /><br />イギリスのわが家からユーロトンネルまで、約４０分。車ごと電車に乗り込んで、電車がトンネルを抜けてフランスのカレーに着くのに３５分。<br /><br />そしてカレーからベルリンまで、およそ１０００キロ、時間にして１０時間かかる。しかし、１０００キロを一日でぶっ飛ばすのはシンドイ。<br /><br />そこで、そのルートの途中で一泊して観光できる町はないかと探すと、なんでも、ランメルスベルク鉱山と古都ゴスラーが、ユネスコの世界遺産に登録されているという。<br /><br />おっ、世界遺産か。いいね、いいね。よっしゃ、そこに泊まろう。<br />それにしても、ゴスラーって、なんや、モスラのオヤジみたいな名前やなあ。<br /><br />わたしたちがドライブ旅行で利用するのは、たいてい田舎の民宿である。安いし、土地の人々の暮らしを垣間見る面白さがある。だから、高級ホテルにはあまり縁がない。<br /><br />ところが、旅行初日は、一日のうちのほとんどを移動のために使うことになるので、いささか運転手も疲れる。だから、そういう行程の日だけはちょっと贅沢をして、できるだけ快適な宿を取ることにした。<br /><br />デア・アフテルマンのダブルの部屋は、一泊１２４ユーロ（約１７，０００円）。四つ星のホテルでこの値段は、高くない。<br /><br />世界遺産の町ゴスラーで、中世の時代にドイツ皇帝の城館として使われていたという、歴史的建造物に泊まるのも、また一興だろう。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />早朝６時にわが家を出て、フランス、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクを経ての長いドライブのあと、ゴスラーの街に着いた。このあたりはドイツのほぼ中央、ベルリンへは車で３時間の距離である。<br /><br />木骨建築の家屋が並ぶ旧市街で、一方通行の通りで迷った末に、やっとあの目印の、いかつい石造りの中世の塔のあるホテルにたどりついた。<br /><br />チェックインして、二階の部屋に入った。通りに面した広い部屋は、スッキリとモダンなインテリア。ベッドの上には、まるで日本の座布団のような正方形の枕と、掛け布団が置いてある。<br /><br />そのカバーが、純白の綾織りで、ひっそりとした光沢を放っている。ドイツでは、枕は正方形のものを二つに折って使うらしい。そして、ベッドカバーは使わないようだ。<br /><br />ん？　テーブルの上に一通のオープンレターが……。<br />それはドイツ語ではなく、英語で書かれていた。<br /><br />こういうものは、ほら、どうせ挨拶状だから、と、ふつうは読みもしないのだが、そこには、おっ？　と目を惹くふたつのものがあった。<br /><br />ひとつは、宛名が、「お客様各位」ではなく、わたしたちの名前になっていたこと。もうひとつは、最後に、万年筆で書かれた個人名のサインがあったこと。それで、わたしはその手紙を読む気になった。<br /><br />やるじゃーん、アフテルマン。憎いねえ。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />フリート様<br /><br />ホテル・デア・アフテルマンにようこそお越しくださいました。当ホテルをご利用いただき、誠にありがとうございます。<br /><br />伝統と現代性が優雅に調和した当館で、快適な滞在をお約束できますよう、わたくしどもはたゆまぬ努力を続けております。<br /><br />当館の歴史は１５０８年に遡ります。塔は「ローズ門の砦」と呼ばれ、当時は市壁の一部でした。今は文化財として保護されております。<br /><br />アフテルマンの名は、古来より町の市会議員を勤めておりました一族の名前に由来します。<br /><br />この塔の中にはレストラン、ホール、ゴスラーの町の素晴らしい眺めを鳥瞰する客室などがございます。レストラン「アルトドイッチェ・ストゥーベン」には、ぜひ足をお運びくださいませ。<br /><br />ドイツの伝統様式を残す重厚な雰囲気のなかで、その日のメニュ、またはシェフのお勧め料理をお楽しみいただけます。<br /><br />当ホテルでは、旅の疲れをゆっくりと癒し、リラックスしていただくために、５種類のサウナを備えております。<br /><br />屋内プールのご利用は午前６時より、その他の施設は午前９時から午後１０時までとなっております。バスローブ、タオル、鍵などは、フロントのほうでお申し付けくださいませ。<br /><br />朝食は、別の朝食専用のレストランで、時間は午前７時から１０時まで、週末は１０時３０分までとなっております。<br /><br />あなたの素晴らしい一日の始まりにふさわしい、多彩で豊富な朝食を、ビュッフェでご用意させていただきます。<br /><br />どうぞ、当ホテルで快適な時を過ごされますよう、スタッフ一同、心より願っております。<br /><br />あなたのアフテルマンお客様担当チーム<br />カイ・ローエンロフ<br /><br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />到着した時刻から夕食までにそう時間がなかったので、わたしたちは５種類あるというサウナ（いったい、どんなんだ？）も、プールも楽しむことなく、レストランに向かった。<br /><br />ところが、うろうろと宴会用のホールにまぎれ込んだりして、もう、わたしたちって、田舎者丸出し。とうとうフロントに行って、レストランへの行き方を聞いた。<br /><br />このフロントが、また良いのだ。従業員の女性も男性も、ニッコリと笑顔を見せてくれる。星が四つも付いているホテルだと、いや、四つも付いていなくても、スタッフがひどく気取っていたり、無愛想だったりするが、ここは違う。気さくである。<br /><br />一階のレストラン「アルトドイッチェ・ストゥーベン」に入ると、ウエイトレスがやってきて、「あちらのお席にどうぞ」とうながした。それは、一番良い窓際の三席のうちの一つだった。<br /><br />ところが、そこには「予約席」のカードが置いてあるじゃないか。あ、いや、予約はしてないからと、別のテーブルに行こうとすると、ウエイトレスは、<br />「いえ、お客さまにこの席をお取りしておきましたので、どうぞ」<br />という。<br /><br />はっはーん。そーゆーことか。<br />うーん、またもやアフテルマン、やってくれるじゃないか。<br />憎いぞ、憎いぞ。<br /><br />わたしたちはフロントで、レストランの場所を聞いた。そのあとすぐに、フロントからレストランに連絡が入ったに違いない。背の高いイギリス人男性とちっこい東洋人女性のカップルが、今そちらに行くから、と。<br /><br />そしてウエイトレスは、そのときに空いていた席のうちで一番いい席に、予約席のカードを置いたのだ。<br /><br />「重厚」という言葉がぴったりの、中世ドイツの雰囲気をかもし出すインテリアが、柔らかな間接照明に浮かび上がる。<br /><br />何本もの太い梁が渡った天井に描かれた、紋章の装飾。その木の肌が放つ飴色の光沢が、経てきた年月の長さを物語っている。<br /><br />そして、壁に描かれているフレスコ画は、１６世紀の市壁に囲まれたゴスラーの町だ。フランスのカルカッソンヌの城壁を思い出させる、青いスレートのとんがり屋根の塔がいくつも並んだ、市壁と町並み。さぞかし雅（みやび）やかな、美しい都であったことだろう。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />渡されたメニュは、英語とドイツ語だった。メニュ（定食）はわたしたちには量が多すぎるので、前菜なしで、アラカルトのメインから、ポークステーキを選んだ。<br /><br />注文はしていないが、つまみが出てきた。これは日本でいう「つき出し」だろう。黒とグリーンのオリーブ。白いクリーミーチーズ、粗挽きのコショウ、粗挽きの海塩、そしてオリーブ油。<br /><br />チーズは泡立てたクリームのような柔らかいテクスチャー。それをパンにたっぷり塗って、粗挽きコショウをつまんでパラパラと振りかけると、ツンとした香りが立ってピリリとおいしい。<br /><br />主菜のポークステーキが運ばれてきた。フランスでジロール（あんず茸）という、鮮やかな黄土色で、笠の中央が陥没してロート状になっているキノコがあるが、おそらくその類だろう。<br /><br />小さなロート状のキノコがたっぷりと、肉の上に乗っている。その、キノコのソースの他に、さらにブルーベリーのクーリ（ピューレ）と、コショウを仕込んだサワークリームが添えてある。<br /><br />これらのソースの甘酸っぱさが、豚肉とよく合う。そして、細かく砕いたヘーゼルナッツをまぶした、幅の広いきしめんのようなパスタが、銀の器にたっぷりと盛られていた。<br /><br />メニュにTender pork steak とあったように、本当に柔らかい美味なポークだった。それを３種類のソースで楽しんだら、もうお腹がいっぱい。<br /><br />それなのに、デザートのメニュを見て、おっ、と目が止まった。「マリネした苺とクリームを添えたライムのパフェ」とある。<br /><br />マリネした苺ねえ……。<br />果物ってものは、その土地で旬の時期に熟したものを採って、そのまま食べる。これに勝る美味しい食べ方はない。と、わたしは思っている。<br /><br />だから、わたしにとって果物のマリネなんぞは邪道もいいとこだが、時々、スーパーで買った苺には美味しくないものがある。<br /><br />そういうときは、わたしは砂糖とディジョン産のクレーム・ド・カシス（カシス酒）でマリネする。そしてそれに、生クリームで割ったヨーグルトをかけると、なかなかイケルのである。<br /><br />うんむ、このアフテルマンのシェフは、何を使って苺をマリネするのだろう。むらむらと興味がわき、シェフのテクニックを盗みたくて、お腹がいっぱいなのに注文してしまった。<br /><br />わたしがレストランに行くときに必ず手帳を携帯するのは、このためだ。これはどうやってつくるのかと質問すると、ウエイトレスは厨房に行って、シェフに聞いてくれる。<br /><br />それを手帳に書きとめておく。フランスのレストランでは、よくそうやってレシピを集めたものだ。<br /><br />わくわくして待っていると、ウエイトレスがやってきて、あっさりと期待は裏切られた。苺のマリネがもうないので、フルーツパフェでも良いかと聞く。<br /><br />えーっ、そんなあ……。<br />「だったらいりません」と言えない小心者は、黙ってうなづくしかない。<br /><br />ガラスの大皿に、ライムのシャーベット、白ネクタリンと洋梨のスライス、ブラックチェリーのクーリ、そしてフィサリス（ほおずきの一種）。<br /><br />それらが、ホイップしたクリームと共に華麗に盛られていた。味は想像したとおりのものだが、白ネクタリンは美味だった。<br /><br /><br />次の朝。<br />何種類ものジュース、何種類ものホットドリンク、何種類ものパン、何種類ものハム、チーズ、卵料理、フレッシュフルーツ、コンポート、ヨーグルト、ジャム、蜂蜜、エトセトラ、エトセトラ。<br /><br />ドイツ風、フランス風、イギリス風もそろって、こんなに多彩な朝食って、見たことない。<br /><br />ビュッフェにずらりと並んだものを、わずかづつでも試してみたいが、種類が多すぎて、全部を試食するのはとうてい無理である。<br /><br />あれも食べていない、これも味見していないと、うらめしい思いを残しながらホテルを出て、ゴスラーの街を観光した。そして、古都をあとにし、一路ベルリンへ――<br /><br />いつかまたドイツに来たら、ふらりとここに寄ってみよう。<br />そして今度こそは試してみるぞ、五種類あるというサウナを。（いったいどんなんだ？）<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/123427554.html" target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&amp;sid=english-life-essay&amp;tid=seesaa_hotspot&amp;k=%E5%A4%A7%E9%9B%A8%E8%AD%A6%E5%A0%B1&amp;hid=35">
<link>http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&amp;sid=english-life-essay&amp;tid=seesaa_hotspot&amp;k=%E5%A4%A7%E9%9B%A8%E8%AD%A6%E5%A0%B1&amp;hid=35</link>
<title>[PR]注目のキーワード「大雨警報」</title>
<description><![CDATA[
<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E9%9B%A8&hid=35">雨</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E5%A4%A7%E9%9B%A8&hid=35">大雨</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E8%AD%A6%E5%A0%B1&hid=35">警報</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E9%9B%B7&hid=35">雷</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E5%BA%83%E5%B3%B6&hid=35">広島</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E5%AE%89%E5%85%A8&hid=35">安全</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E5%87%BA%E3%81%9F&hid=35">出た</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E5%AE%89%E5%BF%83&hid=35">安心</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E6%B0%97%E8%B1%A1%E8%AD%A6%E5%A0%B1&hid=35">気象警報</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E4%BC%91%E3%81%BF&hid=35">休み</a>
]]></description>
<dc:date>2009-07-06T06:58:06+09:00</dc:date>
<dc:creator>ads by Seesaa</dc:creator>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/122225781.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/122225781.html</link>
<title>帯状疱疹（２）</title>
<description>【ノーパン闘病記 Part 2】ヤッバイなあ、帯状疱疹かあ……。つい２，３年前、日本にいる父がおなじ病に罹り、苦しんだのを知っている。後遺症の神経痛で痛みが続き、とうとう神経ブロックを受けた。その記憶が新しいだけに、神経痛が残ったら面倒なことになるぞ、と暗い思いが押し寄せる。しかし、まあ、そんな先の心配をしてもしゃーない。のしかかる不安を無理やり振り払って、診療所を出た。薬局に寄って、処方された１週間分の抗ウイルス剤を買い、帰宅するなり、まず薬を飲んだ。４時間おきに１日５回服...</description>
<dc:subject>闘病記</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-06-25T21:49:33+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
【ノーパン闘病記　Part 2】<br /><br />ヤッバイなあ、帯状疱疹かあ……。<br />つい２，３年前、日本にいる父がおなじ病に罹り、苦しんだのを知っている。後遺症の神経痛で痛みが続き、とうとう神経ブロックを受けた。<br /><br />その記憶が新しいだけに、神経痛が残ったら面倒なことになるぞ、と暗い思いが押し寄せる。しかし、まあ、そんな先の心配をしてもしゃーない。のしかかる不安を無理やり振り払って、診療所を出た。<br /><br />薬局に寄って、処方された１週間分の抗ウイルス剤を買い、帰宅するなり、まず薬を飲んだ。４時間おきに１日５回服用とある。あわれ、薬嫌いのわたしがどっぷりこんと薬漬け。<br /><br />それからパソコンに飛びついた。ネットで「帯状疱疹」を検索すると、皮膚科のサイトがずらずらーっと出てきた。なになに、帯状疱疹はあの雅子さまも罹患された、と。<br /><br />ほほう……。うーん、やっぱりねー、こう言っちゃあナンですが、わたしと雅子さまって、ホント、共通点が多いのよねー、ほほほほ。<br /><br />まず、美貌、気品、聡明さはもちろんのこと、（ウソつけ、という声がどこからか聞こえてくるが、ええい、黙れ、黙れ）、罹る病気がおんなしなのよねー。<br /><br />うつ病（適応障害）でしょ、それから今度はこの帯状疱疹。本当に、お仲間どうし、手を取り合ってお慰めしたいですわ。<br /><br />んで、帯状疱疹って、いったい何やねん？<br />と調べていくと、要は、子供のときにやった水痘（水ぼうそう）のウイルスが暴れているのだと判明した。<br /><br />水痘は１０日ぐらいで治り、免疫ができるので、その後に水痘に罹ることはない。ところが、水痘のウイルスってヤツは、とんでもなく陰険で根性ワルなのだ。<br /><br />水痘が治ると、もう免疫があるから、わーい、二度と水痘には罹らんぞ、と安心する。ところがそのウイルスは、人を安心させておいて、こっそり体の中にもぐり込む。<br /><br />そう、治ったからといって、ウイルスは死滅したわけではないのだ。体内にもぐり込み、一見おとなしそうにしたまま、じいーっと次の出番を待っている。<br /><br />しかも、ひそんでいるところが、神経組織ときている。だから陰険。さらに、神経組織のなかでも特に知覚神経を障害するというから、ますますもって陰険である。<br /><br />ふだんはひそんでいるウイルスだが、ストレス、疲労、加齢、外傷、手術などによって、体の抵抗力が落ちると、ウヒヒヒ、待ってましたとばかりに活性化し、発病する。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />この病気が出るということは、体が疲労しているということだ。だから、まず安静第一にして、十分な栄養と睡眠を取ることが大事、とお医者さんのサイトには載っている。それなのにーー<br /><br />こらあ、亀！　アンタ、わたしにそんなこと一言もいわんかったやん！<br />ただ、薬を処方しただけで、何の説明もなし。鼻毛や耳毛ぼうぼうにしてないで、ちゃんと説明しろよな、ったく。ついでに切れよ、鼻毛と耳毛。<br /><br />日本の病院では、帯状疱疹の患者に、薬の服用以外に点滴などの処置をするようだが、イギリスではそんなことはほどんどしない。<br /><br />なにしろイギリスは、医療費が無料の国だもの。税金はガッポリ取られた上に、医療費削減のために処置は最小限。だから、イギリス人は風邪なんかで医者には行かない。どうせ行ったところで何もしてくれないんだもん。<br /><br />服薬以外にも自分でできる対処法はないかと、さらに医師のサイトをあちこち探すと、「温めると痛みも和らぐし、神経痛の予防にもなる」とあった。うんうん、こういう情報が欲しかったのよ。よーしよし。<br /><br />そうだ、アランのお父っつぁんに報告しないと。<br />医者の診断をメールで報告すると、折り返し返信があり、指示を得た。<br /><br />「ネットで神経分布図を調べて、枝分かれして患部に来ている神経のそれぞれをレイキすること」<br /><br />こうして戦うべき敵、帯状疱疹についての知識、および対応策をひととおり蓄えた。よっしゃ、「敵を知り己を知れば、百戦危うからず」だ。<br /><br />えいやっと服を脱いで、戦闘服（寝巻きとして一番楽なロングＴシャツ）に着替え、太ももの疱疹にさわらないようにして、パンツを脱いだ。<br /><br />こんなものを履いていたんでは、トイレでパンツを上げ下げするたびに、痛みで飛び上がらなくてはならない。このときから１０日間、わたしはノーパンで過ごすことになる。<br /><br />さてと、まずは体を温めることだ。体温を上げると免疫力が上がることは、かの「免疫革命」の安保徹先生も、「おもいッきりテレビ」の石原結實（ゆうみ）先生もおっしゃっている。<br /><br />厚手のソックスを履き、腹巻をした。そして疱疹のうえに日本の手ぬぐいを巻いて、その上から使い捨てのカイロをあてた。さらにその上にタオルを巻いて、その上から、包帯を巻いて、カイロがずれないように固定する。<br /><br />いよっしゃあ！　これで戦闘準備完了。<br />おーっし、かかってこい、帯状疱疹！<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />おーっし、そっちがその気なら、やったろやないけ。<br />と、ヘルペス（疱疹）が言ったかどうかは定かではないが、たぶん、言ったと思う。<br /><br />だって次の日、こっちが臨戦態勢を整えるのを待ち構えていたように、ヘルペスは本格的に攻撃を開始してきたからだ。<br /><br />これにくらべたら、きのうまでの痛みなんぞ、ハナクソだ。ズキーン、ズキーンと強烈な痛みが、容赦なく刺してくる。くしゃみをしても、ズキーンと来て、のけぞる。<br /><br />ちょ、ちょっと待って。タ、タンマ。ロープ、ロープ！<br />い、いきなりそりゃないだろー。アイテテテ……。<br /><br />「おーっし、かかってこい！」という、きのうのファイトはたちまちぶっ飛んで、あまりの痛さに、えーん、痛いよう、痛いようと、半べそ状態だ。<br /><br />それにしても、ああ、よかった、きのうドクター亀の所に行っておいて。今日なら行くのが大変だった。いや、行けなかった。往診を頼まなくてはならなかっただろう。<br /><br />あるサイトに、「ヤケドしたところにイガ栗を押し付けたような痛さ」って書いてあったけど、うーん、うまいこと言いよんなあ、まったくもってその通り。と、感心しているバヤイじゃなくて、アイタタタ……。<br /><br />なんだか、１日に次々と何匹もの蜂に刺されているような感じ。あまりの痛さに、ベッドでじっと寝ていることができない。<br /><br />こういうときは、アレだ。<br />アレしかない。<br /><br />イデデデデ……と右足を引きずりながら階下に行って、ビデオをつけた。見るのはもちろん、友達のＹちゃんが送ってくれた、「免疫力アップ強力お助けビデオ」。<br /><br />これは日本の番組を録画したもので、「吉本新喜劇」「探偵ナイトスクープ」「さんまのまんま」「踊る！さんま御殿」「エンタの神様」「たかじんＯＮＥＭＡＮ」「行列のできる法律事務所」など、爆笑番組がぎっしり詰まっている。<br /><br />ガンとうつ病を持つわたしにとって、これはビデオではない。薬である。何よりも大切な薬である。自分もうつ病をやってその辛さを解ってくれる友達だからこそ、これまでに２０巻以上ものビデオを、送ってくれたのだ。Ｙちゃん、本当にありがとう。感謝です。<br /><br />笑いが免疫力をアップしてくれることは、精神神経免疫学の分野のみならず、日本では今や一般常識となりつつある。<br /><br />ある大学で、こんな実験をやった。<br />２０人の学生を、吉本興業のなんば花月に連れて行き、血液を採って、血中のＮＫ細胞（ガンをやっつけるナチュラルキラー細胞）を調べた。このとき、彼らのＮＫ細胞は、平均して４０％働いていた。<br /><br />それから３時間ほど漫才を聞かせ、そのあと、もう一度採血して調べた。すると、ＮＫ細胞は７０％働いていた。免疫力が倍近く上がっていたことになる。<br /><br />笑いが、これほど免疫力を活性化してくれることは、驚異である。まさに「百薬の長」だ。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />医者に行って、治療を始めたのが、疱疹ができてから五日目だった。この日から、新しい日課ができた。<br /><br />朝起きると、まず患部にカイロを当て、腹巻や厚手のソックスで体を温め、お笑いビデオをつけてソファに横になる。<br /><br />ビデオを見ながら、ついでに、自律神経の乱れを治すための爪もみをやる。さらに、一日に最低一時間はレイキをやる。そして、一日に５回の抗ウイルス剤の服用。この五つの手当てを、毎日続けた。<br /><br />後に神経痛を残さないためにも、毎日脚にレイキをやるのだが、しかし、こいつがまた、とんでもなく痛い。<br /><br />そうでなくても十分痛いのに、レイキをやると、新たにまた、針を千本くらい束にして、ウリャーッと投げつけられたような痛みが、ドワッと広がる。ふうーっ、たまらんぜよ。<br /><br />笑いは免疫力を上げてくれるだけでなく、痛みそのものを軽減してくれる。痛みを深刻に受け止めないですむからだ。<br /><br />ズキーンと来ても、「さんまのまんま」を見て、わはは、モモコ（漫才師）の母ちゃん、おもろいなあ、アイタタタ……。<br /><br />「行列のできる法律事務所」を見ては、あはは、んもー、丸山弁護士、最高！　大好き！　イデデデデ……。<br /><br />たしかに痛い。けれど、ケラケラ笑って耐えられる。それがどんなにありがたかったことか。ちなみに、うちの父ちゃんはこの間に、「アイタタタ」と「イデデデデ」という日本語を完璧にマスターして、事あるごとに連発しては笑わせてくれた。<br /><br />発病して九日目になって、やっと鎮痛剤なしで夜眠れるようになった。醜く浮き出ていた水疱は、まったく破れることもなく、赤黒いかさぶたになった。<br /><br />そして、１１日目の朝、ストンと痛みが楽になった。これは、レイキのおかげだといって、おそらく間違いないだろう。ふつうは、３週間から１ヶ月くらいは苦しいと聞くから。<br /><br />１２日目、抗ウイルス剤の服用が終わった。この日からカイロをはずした。痛みは、軽いものが時々ある程度。かさぶたが少し痒いのもある。自然にとれたかさぶたもあって、全体として発疹が小さく、赤黒い色が少なくなってきた。<br /><br />そして、１４日目の朝。<br />痛みはほとんど取れた。たまに弱い痛みがあるけど。さあ、もう病人はおしまい。これまで寝巻きで過ごしてたけど、この日から服を着た。<br /><br />すると、午後になって、父ちゃんが、<br />「リテイル・セラピー（retail therapy）はどう？」<br />と提案した。<br /><br />リテイル・セラピーとは、イギリスのテレビのコメディで使われた造語らしいが、訳すと「小売店療法」。ま、早くいえば、お店に行ってショッピングでストレスを発散したり、癒したりすることを、ユーモラスに表現したものだ。<br /><br />辛い思いをしたね。大変だったね。<br />何か好きなものでも買いなさい。<br /><br />ああ、父ちゃんて、なんて優しい人なんだろう。いつもそうだ。わたしが病気で寝込んだあと、外出できるまで回復すると、洋服でも買いなさいと、ショッピングに連れていってくれる。<br /><br />んじゃ、お言葉に甘えて、何か買ってもらおーーっと！<br />いそいそと外出の支度をして玄関を出て、車に乗ったとたん、<br />うわあああああーーーっ！！！<br /><br />わ、わたし、パンツ履いてないーっ！<br />ひえええ、ノーパンでショッピングセンターへ行くとこだったわあああ！<br /><br />いえね、ここだけの話、１０日間もノーパンで過ごすと、もうそれに慣れちゃって、履いてないことを、コロッと忘れてしまうのであります。<br /><br />だって楽ちんだもの。うん、なかなかいいぞ、ノーパンも。これからもノーパンで行こうかしらん。って、そうはいかんか……。<br /><br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />【追記】<br /><br />今回の病気で、わたしに大きな気づきを与えてくれたのが、メルマガの読者の方々からのお見舞いメールでした。<br /><br />わたしがお会いしたこともない方々が、たとえほんの一言でも、言葉をかけてくださる。その優しさが、身に沁みてうれしかったです。<br /><br />お見舞いに、美しいカードを送ってくださった方もありました。勤務先の庭に咲いた、バラとアイリスの写真を送ってくださった方もありました。真紅のバラと、目の覚めるような紫のアイリスに、ほろりと心がなごんだものです。<br /><br />そして、たくさんの方が、ヘルペスをやったときのご自身の、あるいは、お身内、友人の体験談を語ってくださいました。それを読んで、わたしはなんと幸運だったのだろうと、じみじみ思いました。<br /><br />まず、驚いたのが、意外と誤診があるのだ、ということです。医者が帯状疱疹だとわからず、そのうちに手遅れになってしまったケースが、何通かのメールで報告されていました。<br /><br />わたしのＧＰ（ホームドクター）の亀さんは、ストレートに正しい診断を下しました。鼻毛と耳毛はぼうぼうだけど、ヤブではない。ありがとう、亀さん。感謝です。<br /><br />そして、わたしのレイキの先生のアランにも感謝です。あのとき彼の「医者に行け」という言葉がなかったら、わたしはまだぐずぐずして、手遅れになっていたに違いありません。<br /><br />わたしはヘルペスになって、体を休めていられた。ところが、あんな苦しい状況でも仕事を休めず、働かなくてはならない人もいるのだということも知りました。<br /><br />わたしには退職した夫がいるので、食事はすべて作ってもらえました。でも、一人暮らしでそんな贅沢は望めない人もいるのです。<br /><br />わたしはなんてラッキーなんだろう。<br />ありがとうございます。<br />手を合わせて、お礼の言葉をつぶやきました。<br /><br />そして、幸いだったことは、わたしのヘルペスが脚に出たことです。これが目に出たら失明することもある、そう聞いてはいたのです。でも、読者の方からのメールで、友人が実際に失明したという話を読んで、衝撃を受けました。<br /><br />さらに、ヘルペスで亡くなったという最もショッキングな報告も、２通ありました。一つは、頭痛がひどく諸検査でも原因がわからず、結局、血液検査で脳ヘルペスと判明したときには、すでに手遅れだったそうです。<br /><br />二つめは、ヘルペスと診断されるまでに、いくつもの病院をたらい回しにされて、正しい診断が出た時には、すでに全身の神経にヘルペス菌が回った状態に……。そして、あの強烈な痛みの神経痛が、お亡くなりになるまで続いたそうです。<br /><br />皆様からいただいたメールを読んで、つくづく、自分が「生かされている」のだと思いました。そして、この病気を通して、たくさんのことに気づき、学びばせていただきました。<br /><br />ありがとうございました。<br />感謝の気持でいっぱいです。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/122898019.html" target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/122225103.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/122225103.html</link>
<title>帯状疱疹（１）</title>
<description>【ノーパン闘病記 Part 1】おりょ？パンツのゴムがきついのかな？そんな、ごく軽い不快感が始まりだった。太ももの内側、脚の付け根のあたりが、痛いというほどでもないが、なにか違和感がある。なんだろうとスカートをめくって見たが、べつにどうということはないので、ほうっておいた。ところが次の日、朝起きて、びっくり。太ももの前面から内側にかけて、ウワッと赤い斑点が湧き出ている。ホント、いきなり湧いて出た、って感じ。な、な、なんじゃ、こりゃ？「あ、そりゃ虫刺されだから、抗ヒスタミンの軟...</description>
<dc:subject>闘病記</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-06-25T21:34:59+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
【ノーパン闘病記　Part 1】<br /><br />おりょ？<br />パンツのゴムがきついのかな？<br /><br />そんな、ごく軽い不快感が始まりだった。<br />太ももの内側、脚の付け根のあたりが、痛いというほどでもないが、なにか違和感がある。なんだろうとスカートをめくって見たが、べつにどうということはないので、ほうっておいた。<br /><br />ところが次の日、朝起きて、びっくり。<br />太ももの前面から内側にかけて、ウワッと赤い斑点が湧き出ている。ホント、いきなり湧いて出た、って感じ。な、な、なんじゃ、こりゃ？<br /><br />「あ、そりゃ虫刺されだから、抗ヒスタミンの軟膏を塗ればいいよ」<br />と、父ちゃんは知ったふうなことをいう。<br /><br />ちょっと待てぃ、おっさん。<br />あたしゃ虫なんかに刺された覚えはないんだよ。しかも、太ももの内側なんてデリケートなところ、刺されたらすぐにわかるって。<br /><br />いやいや、知らないうちに刺されることだってあるんだから、という父ちゃんを無視して、軟膏は塗らず、そのかわり、少しレイキをやった。ところが、治るどころか、逆に痛みが出てきた。<br /><br />次の朝。<br />ギョッ、赤い斑点がぽっこりと盛り上がってる。そして増えている。数は５０個ぐらい？　いや、もっとあるか。あきらかに悪化してるじゃないか。前日の午後と晩にやったレイキ、あれは何だったの？　<br /><br />これまで、自分の体の故障はほとんど、自分でレイキをやって治してきたので、レイキが効かないことが、じわじわと不安をかきたてる。<br />いったい何だよーう、これはッ！<br /><br />近くに住むレイキの師匠、アランのお父っつぁんに泣きつこうかと、彼の顔が目の前にチラつくけどなあ……。忙しいおっさんやしなあ……。<br /><br />痛みは時々チクーッと、強烈なのがやってくる。蜂に刺されたような、熱くて鋭い痛みだ。クシャミをしただけでも、チクーッと針を刺される。しゃーない、あしたの朝も痛かったら、お父っつぁんに電話して、とりあえずアドバイスをもらおう。<br /><br />次の朝。<br />赤い斑点のそれぞれの中心に、ぷっくりと水疱ができていた。ますます進行している。お父っつぁんに電話して、<br />「発疹ができてンですけど、こういうのってレイキはダメですかぁ？」<br />と聞くと、<br /><br />「発疹もいろいろあるから、まず医者に診断してもらってくれ。それによって対処法を指示するから」<br />というお言葉。<br /><br />しゃーない、医者嫌いのわたしだが、行かにゃなるめえ。しかしなあ、発疹の場所が場所だもんなあ。こりゃもう、パンツ丸見せで診てもらわにゃならんなあ。<br /><br />わたしたちのＧＰ（ホームドクター）の亀さんの顔が浮かぶ。この先生、ファミリーネームが「タートル」なので、ドクター亀。父ちゃんとわたしの間では、亀、亀と呼び捨てである。<br /><br />亀は、鼻の穴と耳の穴から、うわっと白髪まじりの毛を出している、声のデカい中年のおっさんである。色男でもないから、パンツを見せるのはどうってこたァないが、ま、一応、きれいなパンツをはいていかんとな。やっぱ、エチケットとしてな。<br /><br />で、スカートをめくってパンツを点検すると、ん？<br />やっだァ、出ちゃってるではないか！<br /><br />いや、こりゃちょっと、マズイよ、マズイよ。いくら相手は鼻毛ぼうぼうの亀でも。わたしは毛深いほうではないけれど、やーだ、ちょっとパンツからはみ出てるよォ。<br /><br />なにしろ普段、ビキニラインとか、そーゆーオケケの手入れしてないもんなあ。水着を着ることもほとんどないし。こりゃーイカン、こんなお股でドクターに診てもらうなんて、あたくしのコカン、いや、コケンにかかわりますっ！<br /><br />ってんで、あわててハサミでトリミング作業をしてたら、ハサミで毛を切るつもりで、身をいっしょにはさんで、アイタタターーーッ！！！<br /><br />さらに、刈り取った毛だと思って、くっついているヤツを思いっきり引っ張って、イデデデデェーーーッ！！！<br />んもう、疱疹の痛みなんか、ぶっ飛んじまったよ、ったく。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />ヒリヒリする股間を押さえながら、車に乗り込むと、運転席の父ちゃんは、はなはだ機嫌がよろしくない。<br /><br />「ぼくが医者に行けと言っても、いつも無視するくせに、どうしてアランが言えば素直に行くんだ」<br />と、むくれる、むくれる。<br /><br />い、いや、そりゃまあ、アランは代替医療の専門家だからサ、医者の診断は、ほら、レイキの治療法を教えてもらうためなのよう、となだめすかして車を出してもらった。<br /><br />診療所はわが家から車で５分のところにある。受付をして３０分ほど待って、診察室に入った。前回ドクター亀に会ったのは、インフルエンザをやったときだったから、５、６年前か。<br /><br />相変わらず立派な鼻毛と耳毛を生やした亀さんは、相変わらず机上のラップトップ（ノートパソコン）を前にして、ガマのごとくうずくまっていた。<br /><br />イギリスの医療制度は、日本とはかなり違う。医者にかかるには、まず、自分の住んでいる地域の診療所に行って、ＧＰと呼ばれるホームドクターに登録しなくてはならない。だから、新しい土地に引越したら、まず一番にやるのがこれだ。<br /><br />そして、具合が悪くなると、病気が何であれ、自分の登録したＧＰに行く。たとえ目が悪かろうが、痔が悪かろうが、自分で勝手に眼科や肛門科に行くことはできない。ＧＰが、専門の治療が必要だと認めた人だけ、専門医に送られる。<br /><br />だから、ＧＰの仕事は診断を下すことと処方箋を書くこと。注射や処置は別室で看護婦がやるのだろうが、わたしはまだ、亀さんのところで注射をされたことが一度もないので、よくわからない。<br /><br />ガランとした診察室には、ほとんど医療器具がないので、まるで普通のオフィスだ。かろうじて医務室らしきものといえば、部屋の片隅の診察用のベッドと体重計ぐらいだろう。<br /><br />この体重計がまた、おっそろしくアンティークで。台から１メートルくらいの高さのところに、物差しのような棒状の目盛りがあって、そこに付いているおもり（？）を移動して計る。こんな体重計、日本では見たことがない。<br /><br />部屋の中央には、どっしりとした木製の両袖机があって、患者が出入りするドアの方に向かって、亀さんが座っている。<br /><br />机の上にあるのは、ラップトップ（ノートパソコン）とプリンター。その他には、まあ、一応、医者らしく、血圧計と聴診器なんぞが置いてある。<br /><br />「こんな発疹が出てるんですけど」<br />といって、スカートをめくると、それを見るなり、亀さんは例の大声で言った。<br />「ああ、こりゃシングルズだよ、シングルズ」<br /><br />ゲッ、シングルズといえば、……帯状疱疹じゃないか。<br />ヤッバイなあ、こりゃ……。<br /><br />シングルズと聞いて、わたしの脳裏に飛び込んできたのは、日本にいる父のことだった。父は２，３年前に帯状疱疹をやって、その後遺症の神経痛で痛みが続き、とうとう神経ブロックを受けた。<br /><br />その記憶が新しいだけに、神経痛が残ったらヤバイな、どうしょう、と一気に不安が押し寄せる。<br /><br />「はい、この薬を１週間続けて飲んでね」<br />亀さんはパシャパシャとパソコンのキーを叩いて、処方箋を打ち出した。<br /><br />プリンターから出てきたそれを渡して、ハイ、一丁あがり。次の方どうぞ～。<br />というノリで、診察は３分とかからなかった。ろくにシングルズについての説明もない。<br /><br />わたしは過去の経験から（これは亀さんではなくて別の医師だったが）、なんでも屋のＧＰというものをあまり当てにしていないので、質問もしなかった。<br /><br />それよりは、インターネットの方が頼りになる。日本の専門医のサイトを調べて、まずはその病気についての知識を得る。それがわたしのいつもの対処法だ。<br /><br />薬は診療所ではくれないので、処方箋を持って薬局に買いに行く。診察が終わった足でそのまま薬局に行き、処方された抗ウイルス剤を買った。そして、その日の午後から服用が始まった。<br /><br />次の日――<br />帯状疱疹はいよいよ本性をむき出して、本格的に暴れだした。予想外の痛みである。それにくらべれば、これまでの痛みなんぞ、ハナクソだ。<br /><br />トイレに行ってパンツを上げ下げするたびに、それが疱疹に触って激痛が走るので、とうとうパンツを履くのをやめた。この日から２週間、わたしはノーパンで過ごすことになる。<br /><br />５年前に乳ガンの宣告を受けて以来、健康に気をつけるようになったせいか、風邪で寝込むことさえもなかったわたしにとって、今回の帯状疱疹が、はじめての病気らしい病気だ。<br /><br />しかし、この病が、どんなにか幸運な形でやってきてくれたことか。<br />闘病中、あらためて思い知ることになった。<br /><br />　　　　　　　　　　　　　　　　　　――　次回に続きま～す　――<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/122225781.html" target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&amp;sid=english-life-essay&amp;tid=seesaa_hotspot&amp;k=%E3%83%88%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%88%E3%82%BD%E3%83%B3&amp;hid=35">
<link>http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&amp;sid=english-life-essay&amp;tid=seesaa_hotspot&amp;k=%E3%83%88%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%83%88%E3%82%BD%E3%83%B3&amp;hid=35</link>
<title>[PR]注目のキーワード「トム・ワトソン」</title>
<description><![CDATA[
<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3&hid=35">オープン</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E5%85%A8%E8%8B%B1&hid=35">全英</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=59%E6%AD%B3&hid=35">59歳</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E5%84%AA%E5%8B%9D&hid=35">優勝</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E3%82%B4%E3%83%AB%E3%83%95&hid=35">ゴルフ</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%AA%E3%83%95&hid=35">プレーオフ</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E3%83%AF%E3%83%88%E3%82%BD%E3%83%B3&hid=35">ワトソン</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E7%9F%B3%E5%B7%9D&hid=35">石川</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E5%85%A8%E8%8B%B1%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%83%AB%E3%83%95&hid=35">全英オープンゴルフ</a>&nbsp;|&nbsp;<a href="http://match.seesaa.jp/ot_listing.pl?aid=665175&sid=english-life-essay&tid=seesaa_hotspot&k=%E6%AE%8B%E5%BF%B5&hid=35">残念</a>
]]></description>
<dc:date>2009-06-25T21:34:59+09:00</dc:date>
<dc:creator>ads by Seesaa</dc:creator>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/121761927.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/121761927.html</link>
<title>読者さんからの質問</title>
<description>こんにちは。やーーっとこさ春らしくなってきましたね。イギリスでも、日照時間がちょこっと長くなったような気がします。ホントはずいぶんと長くはなってるんですが、イギリスの天気って、ころころ変わるから、午後になると曇ってきたりして、あんまりその長さを実感できないような……。だから、朝起きて、おっ、今日は青空出てる～！ と大喜びしても、数時間すると、あら～ん、お日様はいずこへ……？ 灰色の雲がわさわさと広がってしまうんです。真夏以外は、晴天が１日中続くってことはあんまりないです。さて...</description>
<dc:subject>海外生活</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-06-18T19:57:26+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
こんにちは。<br />やーーっとこさ春らしくなってきましたね。イギリスでも、日照時間がちょこっと長くなったような気がします。<br /><br />ホントはずいぶんと長くはなってるんですが、イギリスの天気って、ころころ変わるから、午後になると曇ってきたりして、あんまりその長さを実感できないような……。<br /><br />だから、朝起きて、おっ、今日は青空出てる～！　と大喜びしても、数時間すると、あら～ん、お日様はいずこへ……？　<br /><br />灰色の雲がわさわさと広がってしまうんです。真夏以外は、晴天が１日中続くってことはあんまりないです。<br /><br />さて、さて、前回のエッセイ「恋愛現役期間」について、いろいろと質問など、いただいてますので、今回はエッセイではなく、質問にお答えする形でおしゃべりしてみたいと思います。<br /><br /><br />え？　「恋愛現役期間」って、どんな話だったっけ？<br />ホレ、ホレ、あれですよ、入歯安定剤のコマーシャル。日本じゃ、元気なじーちゃんばーちゃんが出てきて「こんなに噛めるがや！ カリッ！」。<br /><br />ところが、イギリスじゃコッテコテのラブシーン。入歯安定剤で、こんな濃厚なキスもできまっせえ。お口を使ってあーんなことも、こーんなこともできまっせえ。と煽りたてる。<br /><br />だから日本にくらべて恋愛現役期間がうんと長い。と、まあ、入歯安定剤のコマーシャルからこのような比較文化論にまで持って行っちゃう、という大変に優れたエッセイでありました。<br /><br />で、そのとき、読者の方から、こういうメールをいただきました。<br />「１３年も暮らしても意識はやっぱり日本人だなあと思ったのは、夫を『父ちゃん』と呼んでいるところです」<br /><br />はい、たしかにわたしはここに１３年暮らしても、意識はやっぱり日本人です。なんせ、関西の言葉でものを考えてまっさかいに。それに、あたしゃ日本人で結構、イギリス人になりたいなんて思ったこと、一度もありません。<br /><br />ただ、「父ちゃん」という呼び方は、それとは関係ないんです。ジョークなんです。ちょっとここで、わたしがなぜ夫のことを「父ちゃん」と呼んでいるのか、その訳を説明しておきましょう。ま、説明するほどのたいした理由じゃないですけどね。<br /><br />「父ちゃん」と呼ぶ前は、わたしは「オットット」と呼んでいました。うちの亭主は、ホントに、早とちりのあわてん坊で、いつもポカばっかりやっているので、「あんなのはオットじゃなくて、オットットで十分だ」というのが理由です。<br /><br />でも、こういった呼び方は、エッセイの中だけのニックネームです。実生活では、彼の名前か、または「ダーリン」と呼んでおります。もちろん、「ダーリン」は、何かをやってもらおうとか、そーゆー下心があるときに使っております。<br /><br />かなり長い間、エッセイで「オットット」と呼んでいたのですが、２年前のお正月、わたしは夫をイギリスに残してひとりで帰国しました。すると彼は、毎日のように電話をしてくるんです。<br /><br />【注】　これは決してノロケじゃありません。奴が電話してくるときは必ず夕食中か、テレビが面白くて目が離せないときなので、はっきり言って迷惑。それに、毎日、おなじ話題ばっか。それよりも、あたしゃ、めったに見られない日本のテレビが見たいんじゃぁぁぁ！<br /><br />で、ある晩、姉が電話をとりついだんですが、そのとき、「はい、父ちゃんから電話。母ちゃんがいないから、寂しいって」といって、受話器を渡したんです。（うちの姉って、ちょっと面白い人）<br /><br />それ以来、わたしと姉の間で、夫の名前は「父ちゃん」になってしまったのです。で、イギリスに帰ってきて、日本人の友達の前で「うちの父ちゃん」というと、みんなクスクス笑います。<br /><br />わたしたちに子供はいないし、スラリ（？）と長身で、家でもジャージーなんか絶対にはかない（ていうか、持っていない）、自称英国紳士の夫と、「父ちゃん」という言葉のイメージの深いギャップが、笑いを誘うようです。<br /><br />わたしも、「笑うてもろてなんぼ」の関西で、長年暮らした身ですから、お笑い大歓迎。てなわけで、マイブームとしてすっかり定着してしまった「父ちゃん」です。<br /><br />ところが、読者諸氏になーんの説明もなく、いきなり「オットット」から「父ちゃん」に変えてしまったので、誤解を招いてしまったようです。ちょっと説明しておかんといかんなあと、反省しました。わたくしの不徳の致すところでございます。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />で、先ほどのメールですが、このように続いています。<br />「ひょっとして英国人もまた、日本人とおなじく互いに父、母と呼ぶのでしょうか。『お父さん』『お母さん』と呼んでしまえば、それは男と女ではなく、子供の父母でしかなくなるのではないでしょうか。<br /><br />日本人の男が妻に擬似母親を期待しているというのは、有名な話だと思うのですが、男と女であり続けるためには、『父、母』ではなく『男、女』であり続けることが重要だと思いますが、いかがでしょうか」<br /><br />たしかに、おっしゃるとおりです。<br />イギリスでは、ふつう、夫婦の間でお父さん、お母さんという呼び方はしません。名前か、ニックネームか、ダーリンでしょうね。<br /><br />名前で呼ぶのが普通なので、子供が親を名前で呼ぶ家庭もあります。名前を呼び捨てです。特に、イギリスは複雑な家庭が多くてステップ・ペアレント（継親）も多いわけですが、ステップ・ペアレントを呼ぶときは名前で呼ぶのがふつうだと思います。<br /><br />男が妻に擬似母親を期待しているというのは、特に日本だけの現象ではなくて、おそらく世界中の男性の深層心理のなかには、そういうものがあるのではないでしょうか。ただ、日本はその傾向が強く出ているというだけのことで。<br /><br />わたしの友人はイギリス人の夫のことを「うちの長男」といっています。もちろん、男性の育った家庭環境によっても、その傾向は変わってくるようですけど。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />そのほかにいただいた質問を挙げていきましょう。<br /><br />【質問１．　英国人も人見知りをすると、何かで読んだ記憶があります。初対面で「ジョンと呼んで！」なんて言うのはアメリカ人ぐらいかしら？　妙子さんは長く住んでいらっして、ご主人はイギリス人ですが、どう思われますか？】<br /><br />アメリカ人のような、初対面での気安さが英国人にはないので、人見知りをする人種だと思います。ただし、初対面でファーストネームで呼び合うことは、イギリスでも普通に行われます。<br /><br />というか、紹介されるのはほとんどの場合、ファーストネームだけなので、わたしの知り合いでも、名前は知っていても、苗字は知らないことが多いです。<br /><br />Ｍｒ　とか　Ｍｒｓ　とかの敬称をつけることは、お役所や病院などで呼ばれるときぐらいかなあ。昨今は、ビジネスでも、たとえば銀行からの通知などでも、Dear　のあとに、いきなりファーストネームですもんね。<br /><br /><br />【質問２．　寝室も意外に同じベットでない方が多いと言うのも読んだのですが……】<br /><br />いやあ、これは違うと思いますよ。わたしの知る限りでは、友人宅全部がダブルベッドです。それに、テレビのホームドラマでは、夫婦の寝室がツインベッドだなんてのは、見たことないです。必ずダブルです。<br /><br />イギリスでは夫婦というものはダブルベッドで寝るものなんだ、というのが、わたしが受けた最初のカルチャーショックのひとつでしたから。<br /><br />ダブルベッドはねえ、まあ、父ちゃんを湯たんぽがわりにするときは、暖かくていいんですけどねえ。でも相手の寝返りがいちいちこっちの体に響いて、安眠できないので、あんまり健康上の面で良いとは思えないけどなあ……。<br /><br /><br />【質問３．パブは仕事帰りに直行ですか？　日本人男性はほぼ直行ですよね。夫婦別行動が結構多い日本(我が家だけ？）ですが、そのあたりのこともよかったら教えてください。】<br /><br />日本とくらべたら、仕事帰りにパブに直行する男性は少ないと思います。わたしたち夫婦はめったにパブに行かないのですが、まわりを見ても、やっぱり家に直行のほうが多いと思います。<br /><br />パブはカップルで行ったり、同性の友人同士で行ったりもするので、日本人男性が飲み屋の女性を目当てに行くのとは、全くコンセプトが違うと思います。<br /><br />わが家はわりと夫婦別行動です。でも、父ちゃんが一人で行くと必ず「タエコはどうしたの？　なぜ来ないの？」と聞かれるそうで、ええーい、放っといてくれー！　と、時々叫びたくなります。<br /><br />たしかに、カップルが単位となっている社会なので、結婚当初は、夫は自分のつきあいにすべてわたしを同伴していました。でも、わたしは、自分の興味のない集まりに同伴させられることが、だんだんストレスになってきたのです。<br /><br />それで、とうとう、はっきり言いました、「行きたくないから一人で行ってほしい」と。それは彼にとってショックだったようで、かなり落胆しましたが、わたしがストレスを溜め込んで、うつになったり病気になったりしたので、今は理解してくれています。<br /><br />でも、妻がいるのに単独行動ってのは、ちょっと申し訳ないなあと、後ろめたい気持もあります。日本なら、別行動でぜんぜんかまわないのにね。だから日本とは反対の意味で、窮屈な面もあります。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/122225103.html" target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/121392690.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/121392690.html</link>
<title>恋愛期間</title>
<description>テレビをつけたら、男と女のキスシーンだった。極端なクローズアップなので、画面に映っているのは閉じた目、鼻、口元ぐらいのものだ。だが、目じりのシワなどから察するに、中年の男女らしい。ぶっちゅーーーーっと、密着したふたりの口がなにやらうごめいて、やたら激しく、長く、それはそれは濃厚なキスである。おりょ？ 映画でもやっているのかな？――と、そのとき。画面の下にテロップが出た。「このふたりのうちのどちらかは、入歯安定剤を使っています」それからシーンが変って、安定剤そのものの画像が出た...</description>
<dc:subject>海外生活</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-06-13T06:05:36+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
テレビをつけたら、男と女のキスシーンだった。<br />極端なクローズアップなので、画面に映っているのは閉じた目、鼻、口元ぐらいのものだ。だが、目じりのシワなどから察するに、中年の男女らしい。<br /><br />ぶっちゅーーーーっと、密着したふたりの口がなにやらうごめいて、やたら激しく、長く、それはそれは濃厚なキスである。<br /><br />おりょ？　映画でもやっているのかな？<br />――と、そのとき。<br /><br />画面の下にテロップが出た。<br />「このふたりのうちのどちらかは、入歯安定剤を使っています」<br />それからシーンが変って、安定剤そのものの画像が出た。<br />それだけ。他に何も説明はない。<br /><br />これって、そうか、イギリスの入歯安定剤のコマーシャルなんだぁ。へええ……。――ちょっとしたカルチャーショックだった。<br /><br />それからしばらくして、もうひとつ、別のヴァージョンを見た。おなじく、中高年の男女の横顔のアップ。<br /><br />向きあったふたりが、ひとつの食べ物を、手を使わずに口で食べていくシーン。その食べ物が何だったかは忘れたが、たとえばポッキーのようなお菓子を、ふたりで両端から食べていく。<br /><br />あるいは、「アーン」した相手のお口に、チョコなんぞを入れてやる。まあ、要するに、男女がイチャイチャしている図である。わが社の入歯安定剤を使えば、こーんなことも、それから、あーんなこともできまっせえ、と煽っている。<br /><br />ううーーむむむむ……。この違い。<br />あまりにも違うじゃないか、日本の入歯安定剤のコマーシャルと。<br /><br />日本のそれは、溌剌としたじーちゃん、ばーちゃんが出てきて、「カリッ！」なんて音をたててセンベイを噛む。「こんなに噛めますッ！」って、もう、ひたすら食い気のみ。<br /><br />それとか、同窓会に出席するのをためらう父親に、中年の娘が「これして行ったら？」なんて安定剤を薦める。「そうだな」といって、父親はそれを着装して同窓会に出かけて行く。という、地味ぃ～なコマーシャル。色気なんぞは微塵もない。<br /><br />それにひきかえイギリスでは熟年というか、初老というか、そういう年代の男女の濃厚なキスシーン。<br /><br />この安定剤を使えば、どんなに激しい情熱的なキスをしても、入歯がはずれてシラけることはありませんぞ。どうぞ、デートにはこれをお忘れなく。そういうメッセージの、コマーシャルなのだ。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />入歯を固定して行く先が、同窓会ではなく、デートである。<br />ね？　ここんとこが違うんですよ、西洋と東洋では。<br />これって、あれですかね、肉食動物と草食動物の違いかしらん？　<br /><br />彼らはいくつになっても、自分が女であること、男であることからリタイヤしない。つまり、恋愛に現役でいられる期間が、日本人よりは、うんとこさ長いってこと。<br /><br />日本にくらべれば不自由なことばかりの外国暮らしだが、わたしたち日本人の中年女が、イギリスで暮らしてホッと安堵することのひとつに、人に年齢を聞かれないことがある。<br /><br />人に歳を聞くのは失礼なことだから聞かない習慣だが、何よりうれしいのは、女性を年齢で判断しないことだ。<br /><br />日本では、２０代も後半になればもう「おばはん」で、「おばはん」はもう「女」からリタイヤしたもの、女性として扱ってもらえないような風潮がある。<br /><br />いや、おばはん自身は女でいるつもりなのに、日本の男性にそういう価値観があるから、どうしょうもない。<br /><br />いつぞや、小学生のふたりの子供を持つＭ子さんとお茶を飲んでいて、こんな話になった。もしも今、イギリス人の夫と離婚なり死別なりでひとりになったとしたら、日本に帰るか、イギリスに残るか。<br /><br />すると、専業主婦である彼女は即座にこう答えた。<br />「ふたりの子供をかかえた女を、日本でいったい誰が拾ってくれるっていうの。ふりむいてもくれないわよ。<br /><br />でも、イギリスではそうじゃない。コブ付きの女だって、まだこれから恋愛の可能性はいくらでもあるから、やっぱりイギリスに残るわ」　<br /><br />なーんだ、結局は男に依存して生きる、っちゅうことか。あんたね、自分で子供を育てていくことは最初（はな）から考えとらんのかい。<br /><br />と、一瞬思ったけれど、いやいや、ふたりの子供をかかえてシングルマザーとして生きていく、その現実を考えると、もしかしたら自分だって彼女とおなじことを言うかもしれないのだ。<br /><br />イギリスはヨーロッパでも、離婚率も高いが、再婚率も高い国である。だから、たしかにコブ付きの女でも、恋愛チャンスはいくらでもある。<br /><br />もちろん、日本にそういうチャンスがない、と言っているのではない。ただ、イギリスの社会を見回すと、女性の年齢や子供の有無にこだわらない男性が、日本よりは明らかに多いので、必然的に、そのようなチャンスも多いと考えられる。<br /><br />ただ、離婚再婚の多い世情ゆえ、相手の男性もコブ付きであることを、覚悟しておく必要がある。しばらく前のことだが、このイギリスの現状を凝縮したようなテレビドラマを見た。<br /><br />ジョアナ・トロップ（Joanna Trollop）の『他人の子供たち（Other people’s children）』という小説をドラマ化したもので、わたしは思わずのめり込んで見てしまった。<br /><br />ストーリーは単純で、中年の男女が恋に落ちる。どちらもコブ付きなので、なかなかデートもままならない。女の子供はまだ小さいが、男の方には若い娘がいる。<br /><br />父親を慕うこの娘が、ありとあらゆる手段を使って、ふたりの仲を裂こうとする。そしてとうとう、度重なる娘の嫌がらせに屈した女は、愛する男から離れていく。という、悲しい結末。<br /><br />わたしには子供もいないし、まあ、今のところ、父ちゃんとの離婚の兆しもないので、身につまされることもないのだが、それでも周囲を見回すと、そんな現実がいくらでもころがっているので、つい真剣に見てしまった。<br /><br />この国では、７０代の男女の同棲、結婚もそう珍しくはないし、また世間も、それをとやかく言うことはない。「いい歳をして」というコンセプトは、日本よりはずいぶんと薄い。<br /><br />日本にいた頃、わたしは歳をとったら枯れていくほうが好きだと思っていたが、この国で１３年暮らした今、年齢に関係なく、人を好きになることは素敵なことじゃないかと、思うようになった。<br /><br />うーむ、わたしもこの先、父ちゃんが死んだら、入歯安定剤を使って頑張ろうかしらん。と、勝手に亭主を殺して、自分が長生きするつもりでいるから、おめでたい。<br /><br />ふと、父ちゃんを見ると、テレビの前でこっくり、こっくり、舟を漕いでいた。<br />妻の気も知らず、ここにもまた、おめでたいのがひとりいる。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/121761927.html" target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/120960601.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/120960601.html</link>
<title>不倫のお誘い （２）</title>
<description>朝起きてメールチェックすると、出会い系からの怪しげなメールがずらずらずら～っとならぶようになった。ここふた月ぐらいの現象である。毎日毎日、いいかげんにしてほしいよ、ったく。これだけのメールを削除する身にもなっておくれ。メールアドレスがinfo@ となっていればだいたいそれなので、メールを開けずにそのまま削除の刑である。ところが、そうじゃなくて、一見まともなのもかなりある。たとえば「ご相談ですが……」なんていう件名だと、わたしのメルマガの読者かと思って開けてしまう。「外人男性と...</description>
<dc:subject>レポート</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-06-06T20:16:01+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
朝起きてメールチェックすると、出会い系からの怪しげなメールがずらずらずら～っとならぶようになった。ここふた月ぐらいの現象である。毎日毎日、いいかげんにしてほしいよ、ったく。これだけのメールを削除する身にもなっておくれ。<br /><br />メールアドレスがinfo@ となっていればだいたいそれなので、メールを開けずにそのまま削除の刑である。ところが、そうじゃなくて、一見まともなのもかなりある。<br /><br />たとえば「ご相談ですが……」なんていう件名だと、わたしのメルマガの読者かと思って開けてしまう。「外人男性とつきあっているけど、うまくいかなくて」という悩みの相談メールがたま～に来るからだ。てっきりそれだと思ったら、こんな文面だった。<br /><br />「あなたと身体の関係をと興味をもち、メールしています。費用は私がもちます。お恥ずかしい話ですが、私は３４歳ですので、お会いするたびに、気持ち程度ですが謝礼をさしあげることも考えており<br /><br />ます。実生活では、女である私からこのようなお恥ずかしい願いを叶えてくださる方を見つけるのは困難で、もしよろしければ、と思いました次第です」<br /><br />はっはーん、そーゆーことか。「逆縁奥様」という名前の出会い系からメールが時々来るが、それは女から金を払うから「逆援助交際」、略して「逆縁」ってことか。<br /><br />そんなら、おめー、エンの字は「ご縁」の縁じゃなくて、「援助」の援じゃないか、バーカ。「逆縁」がどういう意味の言葉か、わかっちゃいないんだろうよ、どうせ、こいつらはよう。<br /><br />てなことをブツクサつぶやきながら、逆援するような金もないわたしは、プチンと削除するのである。プチンと削除しながらも、ちょいと気になった。<br /><br />それにしても、３４歳のＭ子さん。わたしはもう、あんなメールを読むと、いとおしくて彼女を抱きしめたくなる。Ｍ子さん、あなた、女盛りじゃありませんか。それなのに、３４歳だからホテル代を払った上に謝礼を払うなんて、絶対おかしいよ、それ。<br /><br />あー、これって日本だねえ。日本の男の大多数は、女を若さでしか価値判断できないし、大人の女の扱いが下手だからねえ。だから３４歳だと「していただく」と、卑屈な発想が出てくるってわけか。<br /><br />んもー、よし、Ｍ子さん、おいでよ、こっちに。西洋の男の良いところは、女を歳で判断しないことだ。第一彼らは、女性に歳を聞くなんて失礼なことはしないからね。３４歳なんて、ぜんぜん、イケル、イケル。こんなことに金払うことないよ、まったく。<br /><br />それにしても、お金を払ってセックスしたい女性って、いったいどんな人たちなんだろうと興味を持って、いやというほどわたしのところに届く男性会員宛のメールを、適当にピックアップして開けてみた。すると、こういう女性たちのリストができた。<br /><br /><br />★現在24歳で、まだ処女。付き合っている人もいるがさすがにこの歳で処女は相手に退かれるんじゃないかと思っている。1回だけ、処女喪失のためだけの男性を探している。<br /><br />★ソープ嬢をやっているが、日ごろ相手しているのがセレブな爺さんばっかりなので、若い男性を望む。商売柄なかなか彼氏を作ることができない。<br /><br />★３０歳で会社経営をしている。仕事に忙しくて彼氏を作る暇がない。<br /><br />★子育てにうんざりしている３２歳の主婦。退屈な毎日に刺激が欲しい。主人にばれないよう、協力をお願いしたい。<br /><br />★中堅企業のOL。周りは女性ばかりで、男性との出会いがない。１回５，６万でよければ、お願いしたい。<br /><br />★美容室の経営者。３５歳。離婚して現在は独身。大人の交際を望む。性欲を満たしてもらうために、謝礼を払いたい。<br /><br />なかには２８歳で年収３千万という女性もいる。いったいどんな仕事してるんだろ？<br /><br />もちろん、これらがすべて事実かどうかはわからない。その信憑性も考慮しなければならないが、しかし、処女喪失のための男探しってのには驚いたネ。<br /><br />いいじゃないの、処女だって。男が本当に愛しているのなら、むしろ喜ぶことであって、退くことじゃないと思うけどなあ。それで退くような男なら、それまでだよ。さっさと捨てちまいな。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /> <br />いやあ、しかし、それにしても、うーん……。<br />時代は変わったなあと、つくづく思う。こういった女性たちからのメールの文面は、昔は男が言っていたセリフである。<br /><br />たとえば、「会ってくれるのなら、車でお迎えにあがります」。<br />出会い系では、すぐに会うことができるように、おなじ地域に住む男女を紹介する。女性から車で迎えに行くというオファーが、意外と多いのに驚く。<br /><br />飲み屋のママをやっていた３３歳の女性、飲み相手を求めるメールで、「希望ならお礼もするつもりですが、無理やりエッチなどさせる気はまったくありません」とある。<br /><br />「無理やりエッチなどさせる」なんて、わたしには女がいうセリフとはとても考えられない。あ、いや、自分だったらそういう状況はありえない、という意味である。わたしだったら、うふふ、相手の方から求めて<br />くるよう画策するけどナ。<br /><br />しかし、そういう画策なんかめんどくせえ、という女性もいるのだ。「恋の駆け引きなんか、いりません。割り切った関係をお願いします」という醒めたメールもいくつか入ってきた。これも非常に男っぽい発想だ。<br /><br />恋愛の醍醐味は、ベッドに行くまでの恋の駆け引きにあると思ってるわたしなんか、絶対にこういうことはできない。だって一番おいしいところを省略するなんて、もったいなくて！<br /><br />出会い系サイトで会員登録すると、登録されている会員の写真が閲覧できる。それを見て、相手を指名するわけだが、「あなたが逆指名されました」というメールがよく来る。これは、女性会員の方から男性会員を指名したことを意味する。<br /><br />出会い系に登録するのは圧倒的に女性会員が多いので、男性会員は常に不足状態である。そのうえ、男性は冷やかしで入会する人や、いざとなったら退いてしまう人が多いらしい。だから、紹介されても実際には事が成立しない場合が、かなりあるようだ。<br /><br />そして、男性は謝礼を受け取らない人も結構いるらしい。そりゃそうだよ、不倫はお互い様じゃないか。こんなことで女が男に金を払うなんてッ、と、どうでもいい他人事にプンプンしていたら、こんなメールが来て仰天した。<br /><br />「この度、あなた様を女性会員にセリをさせて頂きました。その結果、○美さんが１４２万円であなた様を落札致しましたのでご連絡する運びとなりました」<br /><br />３２歳の○美さんのメッセージに拠ると、結婚生活がマンネリ化してきて面白い事がない。不倫でもいいから何か新しい一面を見つけたい、と。そして「絶対に会って貰えるなら明日にでも振込みますのでお願いします」とある。<br /><br />ただし、この男性会員が受け取れるのは、落札額の半分の７１万円。あとの半分はこの会の儲けになる。<br /><br />なーんか、昔、アフリカからアメリカへ売られて行った奴隷の市場が目に浮かぶ。いやはや、出会い系というのは、わたしの理解の範疇を超えた世界である。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />最近は、「女子高生セフレ紹介所」なんてところから頻繁にメールが来る。また、個人名で「いま大丈夫ですか？」という件名で来れば、「夫が出張なので、早く会ってイイコトしましょう」という、人妻からのワルイコトのお誘いなのである。<br /><br />「夏休みで田舎に行っている子供たちが来週帰ってくるので、今週のうちに会いたいです」と、あせりまくっている主婦。<br /><br />「ふたりでもかまいませんか？」というアキノちゃん、お姉ちゃんとふたりでプレイしたいんだって。ところが男性会員がちょっとビビっているらしく、「お返事ください」としつこくお誘いが来る。<br /><br />「わたしたち姉妹のこと、どう思います？　写真、こんどのはスゴイです。早めに見てね」って、わー、お姉ちゃんのマミさんも出てきた。するとまたアキノちゃんから「お姉ちゃんももう限界です。なんとかいい<br />返事もらえませんか？」。<br /><br />こらー、誰だか知らんが男性会員、なんとかしてやれよー。姉妹が欲求不満でもだえてるぞー。今さら退いてどうするっ！<br /><br />そうこうしているうちに、あらら、こんどは「じつはわたしにはもうひとり姉妹がいます。妹もいっしょにまぜてもらっていいですか？　妹のおっぱいの写真、見てください」とアキノちゃん。<br /><br />三人姉妹で一緒にプレイするってえ？<br />ふーん、……あんたら、ホンマに姉妹？　なーんか怪しさ満開なんですけど。<br /><br />このような出逢い系サイトで、需要と供給が一致して、ひと月足らずのうちに三人の女の子をゲットした男が、軽薄そのものという口調のメールを送ってきた。<br /><br />「とりあえずこれでエッチ相手には困らないのだ。でも、ホテル代がもったいないので今度は一人暮らしの女の子をゲットするのが目標なのだ！」<br /><br />なに？　ホテル代がかかるから一人暮らしの女をゲットする？　それなら兄ちゃん、金持ちのええ女おりまっせ。逆援っちゅう奴でんがな。年収３千万、２８歳、どないだ？　<br /><br />と、この軽薄男に教えてあげたくてあげたくてしょうがない。（わたしの前世って、絶対、大阪ミナミのポン引きやわ……）<br /><br />と、人のメールを読んで遊んでいたら、お出かけの時間になった。日本から来た知人とお茶の約束をしていたのだ。<br /><br />海辺のカフェテラスでお茶を飲みながら、わたしが近頃悩まされている出逢い系メールの話をすると、最近まで東京の看護師協会の職員をしていた彼は、こんなことを言い出した。<br /><br />「じつはねえ、日本ではエイズが増えているんですよ」<br />看護師協会では、エイズや性病予防のセミナーを企画するが、その需要が高校だけでなく、近ごろは中学校にまで広がっているという。<br /><br />そういえば、去年帰国したとき、実家のおとなりのおばちゃん、看護師さんだが、「最近の若い子に淋病が増えてねえ……」と嘆いていたっけ。<br /><br />ほうらね、動物的レベルで好き勝手やってると、こういうツケがまわってくるんだよね。　おー、やだ、やだ。<br /><br />というわけで、きょうまで、エッセイのネタにするために、わたしは読みたくもない怪しげなメールを保存して、親愛なる読者諸氏に日本におけるＩＴ社会の一端の実情をですね、生のレポートとしてお届けするために、もう、ホントにしかたなく読んでいたけど――　<br /><br />え？　うそこけ？　好奇心全開で読んでたくせに？　<br />……なんだ、バレてたのか。<br /><br />おーし、エッセイも書き終えたことだし、きょうからおまえら怪しげメールは不要につき、全員、極刑を申しつける！<br /><br />カチっ。（一括削除の音）<br />これにて～、ア、一件落着ぅぅ～！<br /><br /><br />【あとがき】<br /><br />へっへっへ、２回にわたって、迷惑メールでネタを稼がせていただきました。これぐらいのことはせんと、やってられんわい、ホンマに毎日、毎日！<br /><br />皆さんも携帯にはよく来るんでしょうね。わたしは携帯のほうには、ぜんぜん来ないですけど。それにしてもスゴイね～。一億総不倫時代？　不倫するのは勝手だけど、病気にはくれぐれもお気をつけくださいませ。<br /><br />メールアドレスの公開をやめた今は、出会い系メールも来なくなり、めでたし、めでたし。なんですが、その代わり、英文の「バイアグラはいりまへんか？」というお誘いメールが、よく来ます。とほほ。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/121392690.html" target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/120959790.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/120959790.html</link>
<title>不倫のお誘い （１）</title>
<description>とうとう、わたしのウェブサイトの掲示板を休止した。というのも、ここのところ、いかがわしいサイトからの書き込みがしつこく続いて、一向になくならないからだ。書き込まれて、削除して、また書き込まれて、削除して、その繰り返し。ええかげん、母ちゃんは疲れたよ、ふんとにもうー。こういうのを「掲示板荒らし」というのだそうな。書き込まれたメッセージはほんの数行で、卑猥な言葉はない。そこがミソで、ん？ なんだろう？ とクリックする。で、クリックすると、ポルノ画像が現れるってわけ。消しても消して...</description>
<dc:subject>レポート</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-06-06T20:02:15+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
とうとう、わたしのウェブサイトの掲示板を休止した。<br />というのも、ここのところ、いかがわしいサイトからの書き込みがしつこく続いて、一向になくならないからだ。<br /><br />書き込まれて、削除して、また書き込まれて、削除して、その繰り返し。ええかげん、母ちゃんは疲れたよ、ふんとにもうー。<br /><br />こういうのを「掲示板荒らし」というのだそうな。書き込まれたメッセージはほんの数行で、卑猥な言葉はない。そこがミソで、ん？　なんだろう？　とクリックする。で、クリックすると、ポルノ画像が現れるってわけ。<br /><br />消しても消してもイタチごっこなので、疲れて、しばらく放っておいた。すると、ズラズラっと似た書込みが並ぶようになった。これを放っておくと、「管理人なにしとんねん？」とか「あんた、人生投げてんのか？」的雰囲気が濃厚で、いくらなんでもマズイ。<br /><br />コルァ～、人の掲示板に土足で踏み込みやがって。好き放題させてたまるかいッ。と、片っ端から消していくと、次に開けたときにまたおなじ書き込みが入っている。書き込んだ時間をチェックすると、日本時間で朝の四時ですよ、四時！<br /><br />そんな時刻に、地球の向こう側で、パソコンに向かって「ヒッヒッヒ、消せるもんなら消してみろ、また書いてやる」と、インキンタムシを掻きながらキーを叩いていると思うと、なんだか気味が悪い。（こんなことするヤツは、絶対にタムシ野郎に決まっている）<br /><br />インターネットというのは、相手が見えないだけに、じつに薄気味悪い世界である。掲示板荒らしの被害は、やはり女性のサイトに多い。ある人は、その書き込みについ返信をしてしまって、ものすごいことになったそうな。<br /><br />親しみから、純粋な気持で書き込んでくださる多くのビジターには本当に申し訳ないが、やっぱりここは、しばらく休止するしかあるめえ。<br /><br />へっ、掲示板が閉鎖されたら書き込みもできまいが。ざまあみろ。<br />これにてェ～、ア、一件落着ぅぅぅ～。<br /><br />と、遠山の金さん桜吹雪で終わるはずが、いやいや、人生、そんな甘いもんやおまへんで。掲示板はそれでいいよ、掲示板は。しかし、問題はすでにメールのほうに波及していたのだ。<br /><br />そう、あの書き込みが始まる少し前だから、ここひと月ぐらい、わたしのメールボックスは、出会い系サイトからの不倫のお誘いであふれるようになった。<br /><br />「人妻秘密恋愛」　「奥様からの誘惑」　「ピュアなミセスが乱れるとき」　「人妻出会い本舗」　「身元がバレなきゃ大胆に」　「犯されたい願望を持つ人妻たち」　「リッチな奥様と裸のおつきあい」　「隣の奥様の実態」　「他人の妻で燃え上がるＳＥＸ」<br /><br />毎日毎日、メールボックスを開けるたびに、こんな文字がずらずらーっと入ってくる。朝一番に、こんな生臭いのが眼に飛び込んでくるのも、うんざりだ。おーい、なんとかしてくれよォ、これ。<br /><br />もちろん、こういうタイトルやいかがわしい送信者名のメールは、すぐさま削除の刑である。でもねえ、その数たるや、ハンパじゃないんだよねえ。<br /><br />これは、ホームページに公開しているわたしのメールアドレス宛に来るのだが、そこに来たメールは自動的にわたしのプライベートな別のアドレスに転送されることになっているので、毎朝、律儀に届けてくださる。<br /><br />きのうなんか、「青森県成人向けビニール包装写真雑誌友の会」から「ビニ本文化の集大成が発表されました」という案内が来ていた。もうええ、っちゅうねん！<br /><br />どないしまひょ？　とＩＴエキスパートに聞くと、「ほっとけ」のひと言。こういうのは、機械的にメールアドレスを収集して送ってきているので、受信拒否のメールを送っても無駄、よけいに増える。<br /><br />受信拒否を送ると、そのアドレスが存在していることを相手に知らせるだけ。そこのメールが仮に止まっても、他からのメールが増えるので、打つ手はないそうな。「無視が一番です」って。そんなあ……とほほ。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />むむむ、今朝も来てたぞ。<br />「奥様の花園に無料でご招待」　「逆縁奥様」　「大人の女の隠れた秘密」　「奥様・人妻・熟女」　「今からうちでＳＥＸしませんか？」　「即したい人必見！」<br /><br />笑っちゃうのが、「母乳クラブ」に「揉みマダムの焼きプリン」。なんじゃ、そりゃ？ おーっと、へらへら笑ってるバヤイではない。<br /><br />こういう、見るからに怪しげなタイトルなら、すぐにそれとわかるから、まだいい。そして、スパムメールならすぐに削除の対象となる。<br /><br />ところが、自分の友人からのメールでもスパムメールとして来ることもあるので、必ずしも削除できないのだ。また、スパムでもなく、件名が「はじめまして」、「ご連絡させていただきました」、「お疲れさまです」などとなっていると、なんだろうと思って開けてしまう。<br /><br />そんなことを繰り返しているうちに、おやおや、わかってきましたよ～、怪しげな実態が。なぜかわたしのメールアドレスは、ある男性のものとごっちゃになっているらしい。<br /><br />それで、出会い系サイトに登録している男性会員宛てのプライベートなメールまでもが、わたしに届くのである。<br /><br />最初は「セフレ」という言葉さえもわからなかった。セレブの親戚か？　などと首をひねっていたが、ある日突然、ああーっ、それは「セックスフレンド」の略だったのかーっ、と大発見して、その晩は思わず一本つけました。（ワインをグラスに一杯飲んだだけだけど）。<br /><br />そうこうしているうちに、いやあ、出会い系について、したくもない勉強をしてしまいましたがな。今では出会い系エキスパートといっても過言ではない。もう、このテーマについてはわたしにお任せください。<br /><br />まずですネ、ある出会い系に拠りますとですネ、登録する女性の目的は次の五つのカテゴリーに分かれる。<br /><br />１．恋人募集　（真面目な交際・結婚前提など）<br />２．逆援助交際　（セレブや令嬢などが多く登録している）<br />３．セックスフレンド　（体のお付き合い・割り切った交際）<br />４．多趣味にそして過激なお付き合い（3P、乱交、SMなどの同じ趣味の方）<br />５．40歳以上のお付き合い　（大人のお付き合いをしたい。恋をもう一度したい等）<br /><br />このうちでわたしのところ、つまり、ある男性会員のところに来るメールは２，３，４である。１はまだお目にかかったことがない。<br /><br />で、この２，３，４を読んでいくと、うううーむむ、驚くべき実態が浮かびあがるのである。いずれも、それホントに？　マジ？　とツッコミを入れなくては読めない内容だが、中には仰天するものもあった。<br /><br />いやあ、時代は変わりましたね、確かに……（しみじみ）。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/120960601.html" target="_blank">　続きのエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/120664186.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/120664186.html</link>
<title>謝らない&lt;br /&gt;</title>
<description>【わたしのせいじゃない It's not my fault.】去年、ひょんなことから、ステンドグラスを習いに行くことになりまして。で今シーズンもまた、週１回、夜に通ってるんですけど。先週、その教室で、こんなことがあった。わたしと向かい合った机で、年のころ３０代後半といった感じの女性が、作業をしていた。カットしたガラスに銅のテープを巻いて、その銅の部分に、ハンダを付けて、ガラスを接続していく。そのハンダ付けをしていて、何かの拍子に、彼女は、スタンドに立てかけてあった熱いハンダゴ...</description>
<dc:subject>伝統･習慣</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-06-02T02:47:57+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
【わたしのせいじゃない　It's not my fault.】<br /><br /><br />去年、ひょんなことから、ステンドグラスを習いに行くことになりまして。で今シーズンもまた、週１回、夜に通ってるんですけど。<br /><br />先週、その教室で、こんなことがあった。<br />わたしと向かい合った机で、年のころ３０代後半といった感じの女性が、作業をしていた。カットしたガラスに銅のテープを巻いて、その銅の部分に、ハンダを付けて、ガラスを接続していく。<br /><br />そのハンダ付けをしていて、何かの拍子に、彼女は、スタンドに立てかけてあった熱いハンダゴテを、倒してしまったのだ。<br /><br />そばに紙があったので、たちまち火がついて燃え上がったが、飛んできた先生のスティーブンとわたしとで、火は消し止めた。<br /><br />ところが、あーあ、スティーヴンが新しく買いそろえた白木の机に、長さ５ｃｍほどの、真っ黒な焼け焦げができちゃった。<br /><br />そのとき、倒した本人は、「I’m sorry」と言ったが、そのあと、すぐに、あわててこう付け足した。<br /><br />I apologized but it’s not my fault !　（謝ったけど、わたしのせいじゃない！）<br /><br />あたしゃ、椅子からずり落ちそうになったよ、ホントに。<br /><br />いよっ！　出ましたっ！　<br />イギリス人お得意の「イッツ・ノット・マイ・フォールト」！<br /><br />あんた、何言うとんねん。あんたのコテ、他にだーれも触ってないやん。他の人は、全員が自分の席についていたんだもの。<br /><br />自分が倒して、自分が黒焦げにして、自分のせいじゃない、って、どんな理屈やねん。でもこのセリフ、イギリス人って、よく言うんだ。<br /><br />It's totally, completely, utterly, absolutely, 100 % your fault !!!!!!<br /><br />ってネ、あたしゃ言ってやろうかと思いましたよ、ふんとに、もう。<br />うん、黙ってたけどね。<br /><br />これに対して、スティーブンは何も言わず、黙っていた。「今度から気をつけて」ぐらいは言うかな、と思ったけれど。まあ、いつも穏やかで優しい人だから。<br /><br />It's not my fault.<br /><br />このセリフ、イギリスで、イギリス人の職場で働いたことのある方は、すでにおなじみだと思うが、わたしたち日本人も、ここで暮らすからには、身に着けておかなくてはならない言葉ではないだろうか。自らの身を守るために。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />次の日。<br />夕方になって、わたしはあまりに疲れたので、もう料理つくるのイヤっ、とストライキに突入した。そして、インディアン・テイクアウェイを取ることにした。<br /><br />アメリカではテイクアウトって言うのかな？　イギリスではテイクアウェイといって、お店で作ってもらって持ち帰る料理のことである。<br /><br />美味しいインド料理のお店が、近くにあるので、贔屓にしている。チキン・ティッカ・マサラと、ピロウライスと、ペシャワリ・ナンはわたしの好みで、いつもの定番である。<br /><br />電話で注文しておいて、２０分ぐらいしてから、ワンコオヤジ（うちの父ちゃん）に取りに行ってもらった。<br /><br />歩いて行ける距離だが、アツアツが食べたいだろうから、と、車で行ってくれた。その間に、わたしはサラダを作ったり、お皿を温めたり。<br /><br />帰ってきて、渡された袋を見ると、やだあ、中身がこぼれてるじゃないのオ。わたしの好きなチキン・ティッカ・マサラは、カレーみたいなドロリとした液なので、もう、袋の中がベトベト。<br /><br />だめじゃーん、こぼしちゃあ。<br />と言うと、ワンコオヤジめ、こうヌカシよった。<br /><br />I don’t think it’s my fault.　（僕のせいだとは思わない）<br /><br />ぎゃーっはっは、出ましたぁ～！　<br />♪出ぇーた、出ぇーた、「僕のせいじゃない」がぁー、♪　（大幅に字余り）<br /><br />うひょー、昨日の今日、このタイミングで出るとは思わなんだ。<br />そんなもん、夫よ、おまえのせいに決まっちょるわい！<br /><br />お店のインド人の兄ちゃんはネ、毎日、料理を袋に入れてンだ。だから、持ち帰るときにこぼれないように、ちゃんと考えて、汁のあるものを底に入れてンの。<br /><br />ところが、おまえさん、車の中で、袋を水平に置かなかっただろ。<br />それか、荒っぽい運転したか、どっちかだ。<br /><br />それなのに、お店の兄ちゃんに責任をなすりつけようとする。<br />何なんでしょうねえ、これって……。<br /><br />こんなときでありますよ。<br />あー、夫はイギリス人なんだなあ……と、遠い目になるのは。<br /><br />と、この話を英語のメルマガで書いたら、読者さんからこんなメッセージが届いた。<br /><br />　　　　　　　　　　　　　　◇　　　　　◇　　　　　◇<br /><br />アメリカ人と出会い頭の衝突事故をした日本人が、お見舞いに行って、「すみませんでした」と言った途端、それまでは、”お互い様”だった態度が、急変して、賠償責任を追求された。<br /><br />取り敢えず、”すみませんでした”と言うクセは、欧米人に対しては、気を付けましょう。<br /><br />　　　　　　　　　　　　　　◇　　　　　◇　　　　　◇<br /><br />「事故を起こしたとき、謝ってはいけない」とは、よく聞く話である。謝るということは、自分に非があることを認めたってことになるから、責任を追求されても文句は言えない。だから、責任回避のために、謝らない。<br /><br />ところが、日本人のとりあえずの謝罪は、責任はひとまず置いといて、まずは人間関係をスムーズにする潤滑油的に使われることが多い。だから、「謝った自分が責任をとります」という意味では、必ずしもないのだ。<br /><br />アメリカの現地法人の副社長として活躍した経験を持つ、ビジネスコンサルタントの高木哲也氏の著書「謝らないアメリカ人　すぐ謝る日本人」に、こんなくだりがある。<br /><br />「自分の非を認めたときに、ほんとうに責任を感じて謝るのはよいが、実際には自分の責任とは思ってもいないのに、その場かぎりの言いのがれに『申し訳ありません』と平身低頭するのはいかがなものかと思う。そこには、自己責任を全うするという誠意ある姿勢が感じられにくいからである」<br /><br />ううーむ、なるほど、なるほど。<br />そういえば、欧米人だけでなく、韓国人も、中国人も謝らないと聞く。<br /><br />なんでもかんでも謝って、カドを立てずに処理しようとする日本人の態度も、責任を考えれば、ちょっとおかしいし、かといって、あきらかに自分のせいなのに、「自分のせいじゃない」と自己防衛に固まるイギリス人も、やっぱりちょっとおかしい。<br /><br />でも、自分が発した言葉に対して責任を取らなければならない、という意識を持つ社会で暮らすからには、やたら謝ることはやめなきゃ。<br />と、わかっちゃいるけど、つい、やっちゃうんだ、「あ、ごめーん」って。<br />反省、反省。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/120959790.html " target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/119078429.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/119078429.html</link>
<title>学芸会</title>
<description>【子供たちの『マイ・フェア・レディ』 】 わが町マーゲイトに、素晴らしい劇場がある。その名も「ロイヤル劇場」。ロイヤルというだけあって、そりゃもう、この小さな田舎町に似合わず、どどぉーんと立派な建物で――てなことはなくて、じつはほんのちっこい、アリンコのような劇場なのだ。ところが、このアリンコ劇場、ええーい、ひかえい、ひかえい、恐れ多くも英国最古の劇場であらせられるぞ。えーっと、正確にはですね、現存する劇場で、改築されていないもののうちで最古。そして、実際に使われている劇場と...</description>
<dc:subject>教育・学校</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-05-10T22:16:15+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
【子供たちの『マイ・フェア・レディ』 】 <br /><br />わが町マーゲイトに、素晴らしい劇場がある。<br />その名も「ロイヤル劇場」。ロイヤルというだけあって、そりゃもう、この小さな田舎町に似合わず、どどぉーんと立派な建物で――<br /><br />てなことはなくて、じつはほんのちっこい、アリンコのような劇場なのだ。ところが、このアリンコ劇場、ええーい、ひかえい、ひかえい、恐れ多くも英国最古の劇場であらせられるぞ。<br /><br />えーっと、正確にはですね、現存する劇場で、改築されていないもののうちで最古。そして、実際に使われている劇場としては、英国で二番目に古い。<br /><br />オープンしたのが１７８７年。ってことは、あの映画『英国万歳！』のジョージ三世の時代である。その華麗な雰囲気を今に残して、その内部は、まるでパリのオペラ座のごとき豪華絢爛……と言いきるには、うーん、かなり無理があるか。<br /><br />いやいや、それでも、規模こそ小さいが、本格的なオペラ座の様式で、一階の客席を馬蹄形に囲むようにして、二階、三階と二層のバルコニーが垂直に立ち上がっている。<br /><br />舞台には真紅の緞帳、そして客席も真紅のシート。さらに、可愛らしいボックス席までちゃーんと備えているのだ。もちろんバーもあり、幕間には、ワイングラスを傾けることもできる。<br /><br />電灯だって、無粋な蛍光灯なんぞではありません。花の形をしたすりガラスの、優雅なものだ。そこにぽっちりと灯る明かりに、バルコニーの美しい装飾がほんのりと浮かび上がる。<br /><br />一階席が２３０席で、二階、三階席を入れても、全部で３６０席しかない。現代の劇場とくらべると、まさしくアリンコだが、十八世紀の人口や町の規模を想像すると、当時の地方の町の劇場はこんなもので、これが特別に小さいというわけでは、ないのかもしれない。<br /><br />可愛らしくてアットホームな、しかもオペラ座のミニチュア版といった美しいこの劇場がわたしは大好きで、興味を引く芝居やコンサートのたびにここに出かけて行く。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />さて、夏休みが迫ったある日、この劇場にご招待を受けた。となりの町に住むユリさんの娘のエミリーが、ミュージカルに出演し、このロイヤル劇場の舞台に立つというのだ。<br /><br />といっても、このミュージカルは小学校の生徒たちが演じるもので、ま、いわば学芸会。それを商業演劇をやる本格的劇場でやろうってんだから、なかなか粋な話じゃありませんか。<br /><br />日本と違ってイギリスでは、七月が学年末である。夏休み前のこの時期、もう学校ではあまり勉強はしない。やれ運動会だ、遠足だ、学芸会だ、ディスコ大会（！）だと行事が続き、学芸会の練習に追われる。<br /><br />エミリーは、セント・ニクラスという村にある小学校の五年生だ。一学年にクラスはひとつしかなく、生徒数は三〇人くらい。この学校では、四、五、六年生の三学年、合計九〇名の生徒全員が出演して、毎年卒業シーズンに、ミュージカルをやるのが恒例となっている。<br /><br />今年のだしものは『マイ・フェア・レディ』。本番のひと月ぐらい前に、配役とか衣装が決まって、親たちはその衣装の調達に奔走する。<br /><br />この段階で、父兄のあいだでもめごとも発生する。「あの子よりうちの子がうまいのに、なんでうちの子がこんな役なんだ」てなことをごちゃらごちゃらと、ま、どこの国でもよくある話だ。<br /><br />エミリーは、メイドの役と、アスコット競馬場での貴婦人の二役をやることになった。メイドは黒い服に白いエプロンだから、まあ、なんとかなる。ところが問題は貴婦人だ。ユリさんが、貴婦人の衣装をどうしようかと、わたしのところに相談に来た。<br /><br />貴婦人の衣装の色は、白と黒に限定だという。へえ？　と思って『マイ・フェア・レディ』のビデオを見たら、なーるほど、オードリー・ヘップバーンのあの白黒の衣装は有名だが、その後ろにいる貴婦人たちのドレスも、色は白と黒に統一されていた。<br /><br />ふたりで町を歩いて、チャリティショップで古着の黒いワンピースを見つけた。ノースリーブの膝丈だが、これをベースにして、ロングスカートと袖を付け足すことに決定。<br /><br />白いサテンの布を買ってきて、それで長いスカートと長袖をつくり、黒のワンピースに縫いつける。そしてウエストには、黒のサテンリボンのサッシュをつけて、スカートを縫いつけた部分を隠す。さらに、襟ぐりに、白いチュールで作った花を飾って、はい、一丁出来上がり！<br /><br />この衣装づくりをわたしが手伝ってあげたので、ユリさんがそのお礼に、わたしたち夫婦をロイヤル劇場へ招待してくれた、というわけ。<br /><br />学芸会のチケットとはいえ、無料じゃない。日本円にして千円くらい。これで劇場の借り賃を賄うのだろう。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />公演当日、夕方七時からの開演を前に劇場に入ると、おー、いたいた。<br />席に着いたユリさんが、わたしたちをみつけて手をふっている。となりの席では、彼女のお姑さんがニッコリ。ところが彼女のご主人がいない。<br /><br />「あら、ギャリーは？」<br />と聞くと、<br />「あそこでヴァイオリンを弾くの」<br /><br />指差した先は、ステージの下のオーケストラピットだった。<br />ひゃあ、これって生演奏？<br /><br />そう、この小学生のミュージカルは生意気にも、オーケストラの伴奏なんである。もちろんフルオーケストラではないが、総勢二十名ほどの管弦楽団だ。<br /><br />この管弦楽団、正規の楽団ではない。この学校の音楽の先生とその友達、父兄で楽器の弾ける人、その友達のまた友達。そういったアマチュアのミュージシャンたちを、この公演のために寄せ集めた、にわか仕立ての楽団なのだ。<br /><br />しかも、それぞれが仕事を持つ忙しい人たちに声をかけて、サッと集まって、合同練習をしたのは三十分だけだそうな。それで二時間のミュージカルの演奏を難なくこなすのだから、恐れ入る。<br /><br />つくづく、クラシック音楽は西洋の伝統なんだなあ、と感じるのはこんなときだ。となりのおっちゃんがヴァイオリンを弾き、お向かいのばあちゃんが、ピアノを弾いて歌う。<br /><br />そんなことが、まるで「ちょいとガーデニングをやりまっさ」というようなノリで、普遍に行われる。そういった、楽しみとしての音楽の浸透、その裾野の広さ。日本とは少々、地盤が違うようだ。<br /><br />卒業ミュージカルだから、当然主役は６年生だ。ショウは、花売り娘のイライザがコヴェントガーデンで花を売る、おなじみの場面から始まった。<br /><br />「今年の主役はいまいちだなあ。去年は歌のうまい子がいたんだけど」<br />と、ユリさんがわたしの耳元でささやいたように、このイライザ、歌も芝居もいまひとつ。<br /><br />特に歌のうまい子はいなかったが、ひとり、ずば抜けた役者がいた。それはヒギンズ教授の母親をやった女の子で、他の子とくらべるとずいぶんとおチビさんだが、彼女のざあます言葉の奥様ぶりは、大受けに受けた。<br /><br />笑いころげていると、横からユリさんがわたしの腕を小突いた。<br />「あの子、うまいでしょう？　６年生のポピーっていう子よ」<br /><br />こりゃ、ポピー。あんた、小学生てのは借りの姿で、家に帰ったら、股上の長いおばさんパンツはいて、鼻メガネかけて編み物でもしてんだろう。きっとそうだよ、あの子。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />芝居が終わった。<br />そして、カーテンコールだ。<br /><br />ここから日本の学芸会とはまったく違う光景が出現した。子供たちが端役から順番に舞台に現れると、場内は騒然と沸き立った。ピーッという鋭い口笛、そしてワァーッという大歓声。<br /><br />最後に主役が出て来ると、ちゃんと本物の役者がやるように、手をひらひらと挙げて挨拶をした。これも、一生懸命練習したんだろうなあ。<br /><br />場内の歓声も口笛もますます高まって、まるでアイドル歌手のコンサートだよ、こりゃ。そして最後に、出ましたッ、スタンディング・オヴェーション！アメリカではどうか知らないが、イギリスの劇場でスタンディング・オヴェーションを見ることは、めったにない。<br /><br />ところがどうです、この熱狂、この喝采。<br />すぐ前の席で、スキンヘッドにイヤリング、刺青というイギリス不良中年三点セットのおっさんが、立ち上がって、盛大な拍手を送っている。うん、うん、この三点セットだって、子を持つ親なんだよねえ。<br /><br />なんせ観客は父兄とそのファミリー、親戚、友達だもんな。いうならば「まるっきり親バカ・スタンディング・オヴェーション」だ。<br /><br />でもね、演じた子供たちの気持を想ってごらんなさいな。こんな熱狂的喝采を舞台で経験するなんて、たまらんぜ、こりゃ。　この感動から、本格的に役者の道をめざす子が出てきても不思議はない。<br /><br />イギリス人は誰もが密かに、役者になりたいという願望を持っているそうだ。だから、たいていの町に、アマチュアの劇団やオペラのサークルがある。<br /><br />そういった地盤を踏まえてか、往年のスターを振り返っても、今のハリウッドのスターたちを見ても、あれ？　この人もイギリス出身？　と驚くほどイギリス人の役者は多い。<br /><br />カーテンコールが終わると、校長先生の挨拶があった。劇場の裏方さんたち、そして管弦楽団への謝辞と拍手。最後に、衣装をそろえたり協力をしてくれた父兄に対して、先生と子供たちからのお礼の拍手で、幕が降りた。<br /><br />劇場から出ると、九時を過ぎたというのに、まだまだ明るい宵だった。<br />素晴らしい体験をして、小学校を卒業していく子供たち。この舞台はきっと、彼らの心に大きな足跡を残すことだろう。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/120664186.html" target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/118015418.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/118015418.html</link>
<title>地球温暖化</title>
<description>【地球があったまると、イギリスは寒くなる】                            五月の下旬に、気温が三十度に上がった。イギリスの五月で三十度、これはとんでもないことである。それでも、湿気がないというのは、なんとありがたいことか。いくら外気温が三十度でも、家の中に入るとひんやり涼しいし、木陰では、さわやかな風が肌を撫でて行く。わたしがイギリスで暮らし始めたのが、かれこれ十三年前。当時は、真夏でも気温が三十度を超えることはめったになく、「うわっ、きょうは真夏日だ...</description>
<dc:subject>レポート</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-04-24T18:18:29+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
【地球があったまると、イギリスは寒くなる】                            <br /><br />五月の下旬に、気温が三十度に上がった。<br />イギリスの五月で三十度、これはとんでもないことである。<br /><br />それでも、湿気がないというのは、なんとありがたいことか。いくら外気温が三十度でも、家の中に入るとひんやり涼しいし、木陰では、さわやかな風が肌を撫でて行く。<br /><br />わたしがイギリスで暮らし始めたのが、かれこれ十三年前。当時は、真夏でも気温が三十度を超えることはめったになく、「うわっ、きょうは真夏日だ！」と思ったら二十八度。三十度を超えれば、ニュースになった。<br /><br />ところが近年は、夏に三十度を超えることが珍しくない。確実に、ひたひたと温暖化の波が押し寄せているのだ。そして、その忍び寄る波に、ひとつのパラドックスが、一抹の恐怖となっ、見え隠れしている。<br /><br />《地球の温暖化が進むと、イギリスは寒冷化する》<br /><br />という、このパラドックス。<br />いえいえ、ジョークなんかじゃありません。<br /><br />これは、以前からいわれていたことだが、近年の温暖化のスピードアップで、またもやこの問題が、さらに現実的な危惧を帯びて浮上してきた。<br /><br />なんだか「風が吹くと桶屋がもうかる」みたいな話だが、つまり、こういうことになる。<br /><br />おっと、その前に、ちょっと世界地図を広げてみましょうか。そのほうが説明しやすいから。<br /><br />世界地図というのは、あれですね、自分の国が地図の中心に来るように、印刷されているんですねえ。<br /><br />まあ、考えてみればあたりまえなんだろうけれど、わたしはイギリスに来てイギリスの世界地図を見るまで、それに気がつかなんだ。<br /><br />だから日本の地図なら、日本が中心で、右側に太平洋、その先にアメリカ大陸。そして左側にユーラシア大陸が来る。<br /><br />ところがイギリスの世界地図は、イギリスが中心に来るから、左側に大西洋、その先にアメリカ大陸。<br /><br />イギリスの右側は、すぐにヨーロッパ大陸、そしてアジア大陸と来て、中国の先っちょに、ちょこんと、ミニチュアのブーメランのような形で浮いているのが、日本だ。<br /><br />なるほどねえ。<br />イギリスに来てはじめてこの地図を見たとき、やっと、なぜ日本が「ファーイースト（極東）」と呼ばれるのか、しみじみとわかった。本当に東の端っこ、いーっちばん右端にあるからだ。<br /><br />さて、ヨーロッパと日本の位置関係を緯度で見ると、南国スペインのマドリッド、これは日本では、岩手県の盛岡の少々北にある。<br /><br />ローマが青森のあたり、パリは樺太、ロンドンはパリよりも少し北にあ<br />るから、アリューシャン列島のあたりだ。<br /><br />スコットランドの北なんて、もう、ベーリング海、カムチャッカ半島の付け根のあたりだもの。つまり、イギリスは、シベリアとおなじくらいの緯度にある国なのだ。<br /><br />さ、これくらい、しつこく言っておけばいいだろう。<br />えーっと、何が言いたいのかというと、ヨーロッパが案外と北に位置することを、再確認していただきたいのである。ここんとこをしっかり把握しておかんことには、話が進まないのだ。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />さて、イギリスは北海道よりも北に位置するのに、北海道より暖かい。北海道には流氷が押し寄せてくるのに、イギリスには来ない。なぜ？<br /><br />はい、それはメキシコ湾流という、暖流のおかげです。<br /><br />学生のときに、地理で習いましたよね。メキシコ湾の熱い太陽の熱を吸収した、この潮流が、北アメリカ大陸の東海岸を通って、エンヤトット、エンヤトット、大西洋を横断して、イギリスやアイスランド、そしてグリーンランドあたりまでやってくる。<br /><br />もしも、この暖流がなければ、イギリスはシベリア並みの寒さだ。ところが、シベリアより五～八度も高い気温を保っている。<br /><br />仮に、暖流なしでこの気温を維持するとすれば、英国全土の電力でもって供給できる熱量の、二万七千倍の熱が必要となる。これだけの熱を、メキシコ湾流は、イギリス沿岸へ運んでくれているのだ。<br /><br />イギリスの国家はバラなのよ、などと優雅なことをいっていられるのも、やれ、ガーデンパーティだ、やれ、ビーチでバーベキューだのと、ほざいていられるのも、みーんな、この暖流のおかげなのだ。<br /><br />もう、これからは「暖流さま」と呼ばせていただこう。イギリスが、高緯度のわりに温暖な気候を保っていられるのは、ひとえにこの、暖流さまのおかげである。<br /><br />ところが、このまま温暖化が進むと、なんと、暖流さまがお隠れになってしまうという、恐ろしい運命が待ち受けているのだ。<br /><br />地球温暖化が叫ばれて以来、北極の氷が解けたらえらいことになる、というホラーな話は、これまでに何度も聞いてきた。<br /><br />この二十年で北極の氷は四十六パーセントも薄くなった。早ければ二〇二〇年、おそくとも二〇八〇年まで、確実に北極の冠氷が溶けるという。そして、それにともなって北極熊の絶滅など、野生生物にも大きな影響が出るだろう。<br /><br />ところが、海面上昇による沈没以前に、イギリスではもうひとつ、あの、ありがたい暖流さまに異変が起こるという、恐ろしい問題がある。そして、すでに、じわじわと異変が起こっているのだ。<br /><br />このたび、ケンブリッジ大学のワダムズ教授が、英国海軍の潜水艦に乗り込んで、北極やグリーンランドの海中を調査した結果が報道された。<br /><br />それによって、温暖化現象が確実に進んでいて、暖流さまがヤバイ、という動かぬ証拠をつきつけられたのだ。<br /><br />まるで、映画『ジュラシック・パーク』で、恐竜がやってくるとき、その姿はどこにも見えないけれど、地面の水溜りの水面が揺れる。その揺れで、確実に恐竜がいることがわかる。そんな恐怖に近い。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />毎年冬になると、北極に近いグリーンランドあたりの海は凍って、オデン・アイスシェルフという氷棚ができる。で、そこにチクワだの、コンニャクだのを入れて、あ、大根もいいねえ、って、いや、そーゆー話じゃなくて。<br /><br />オデンというのは、この地域の名前のようだが、その氷棚の氷の結晶は、含んでいる塩を、まわりの海に排出する。すると、塩分の濃い水は重いので、三キロの深さの海底まで沈んでいく。<br /><br />このプロセスによって、オデン・アイスシェルフの下に、冷たい水が集まった巨大な水柱が、九～十二本ほど形成される。<br /><br />氷棚から海底まで伸びる、この濃塩分の冷たい水柱を《煙突》と呼ぶが、この煙突のおかげで、やってきた暖流は冷たい水と混合することなく、暖流としての役目を果たすのだ。<br /><br />煙突を通って海底に到達した冷水は、海底を伝って南の海へと流れて行く。すると南国の太陽で暖められて、再び暖流となってグリーンランドあたりに到達する。という、膨大なる自然の循環を、大西洋は、年毎に連綿と繰り返してきた。<br /><br />ところが、温暖化で異変が起きた。<br />温度が高くなったために、一九九七年以降、グリーンランドのオデン・アイスシェルフがほとんど形成されなくなってしまった。<br /><br />氷棚が形成されなくても、わずかなりとも《煙突現象》は起こる。最近観測された煙突は、たったの二本。ところが、煙突があまりにも弱体化しているので、冷水が海底に降りていくほどの強度がない。<br /><br />冷水が降りて行かないから、やってきた暖流と混じって、暖流の温度を下げてしまう。暖流が暖流でなくなってしまえば、この先、イギリスで待ちうけているのは、極寒のシベリアの暮らしである。<br /><br />地球の温暖化とともに、足並みそろえてやってくる寒冷化。そうでなくてもイギリスは、お天気の悪い国なのに、暖流さまがお隠れになったら、どうすりゃいいのさ。あたしゃ、サッサと日本に帰らせていただきますからねッ。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/119078429.html" target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/117925797.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/117925797.html</link>
<title>後悔</title>
<description> 【イギリス人と結婚したことを後悔するとき】あー、つまんない。まったく、イギリス人の夫とフランスのレストランに行くくらい、つまらないことはない。だって、食に興味がないんだもの。あたしゃね、いつもはイギリスの不味いもので我慢してるんだから、フランスに行ったときぐらいは、おいしいものを食べたいんですっ。いや、何もパリの高級レストランで食べさせろってんじゃないの。そんな、ミシュランの三つ星だの、ゴー・ミョーの高得点レストランだのの話と、ちゃいますねん。ただ、せめて「Logis de...</description>
<dc:subject>食</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-04-22T22:29:57+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
 【イギリス人と結婚したことを後悔するとき】<br /><br />あー、つまんない。<br />まったく、イギリス人の夫とフランスのレストランに行くくらい、つまらないことはない。だって、食に興味がないんだもの。<br /><br />あたしゃね、いつもはイギリスの不味いもので我慢してるんだから、フランスに行ったときぐらいは、おいしいものを食べたいんですっ。<br /><br />いや、何もパリの高級レストランで食べさせろってんじゃないの。そんな、ミシュランの三つ星だの、ゴー・ミョーの高得点レストランだのの話と、ちゃいますねん。<br /><br />ただ、せめて「Logis de France　（ロジ・ド・フランス）」の看板の出ているような小粋なレストランで、気持のいいサービスを受けて、ゆったりと、美しくおいしい食事をするという愉しみを、たまには享受し<br />たいのだよ。<br /><br />先日、フランスに行って、ブルゴーニュはヴェズレーの近くの民宿に泊まったとき、宿の主人が、ロジ・ド・フランスのマークのついているレストランを、紹介してくれた。<br /><br />平日なので予約なしでも大丈夫だろうと、いきなり行ってみると、予約で満席らしい。ウエイターが困惑顔で「少々お待ちください」といって、奥に消えた。<br /><br />しばらく待たされたあと、こんどは、銀髪の、品のある爺さまウエイターが出て来た。そして、入口のそばだが、「ここでもよろしゅうございましょうか？」といって、ふたり分の席を作ってくれた。<br /><br />うーん、こういう店はいいねえ。わたしは、年季の入った爺さまウエイターのいる店は、なんとなく信用を置いている。<br /><br />酸いも甘いも噛みわけた、ワインと料理に精通した爺さまウエイターは、客が注文するとき相談にのってくれ、適切なアドバイスをくれるからだ。<br /><br />見ていると、やっぱりそうだ。客との会話と知識を要する、ワインと料理の注文を聞くのは、爺さまウエイターの仕事だった。そして、十二種類のチーズをのせたワゴンを押してテーブルに行き、説明をしながら切り分けるのも、彼の担当だった。<br /><br />フランスのレストランでは、メニューを見るのが本当に楽しみだ。わたしはフランス語はさっぱりダメだし、グルメではないが、食いしん坊なので、むふふふ、フランス語のメニューはそこそこ読めるのである。<br /><br />イギリスのレストランでは、メニューを読めばどんな料理が出てくるか、たいてい想像がつく。そしてほとんど、思ったとおりのものが出てくる。<br /><br />ところが、フランスではそうじゃない。わくわくと想像をかきたてられる。たとえば、このときわたしの目を惹いた料理に、「ほにゃららの赤ワインソース」があった。<br /><br />「ほにゃらら」というのは、もちろん、そのフランス語を忘れてしまったので、仮の名前である。（いやあ、ここんとこ、ホントに物覚えが悪くなって。え？　昔から？　ほっといてください。いや、それにしてもこの歳になると、英語でさえよく忘れるのに、フランス語なんか、覚えられるわけがないっ）<br /><br />そのときフランスに来て数日目、前菜と主菜とチーズ、デザートがセットになったメニュ（定食）が、だんだん胃に重くなってきた。そして、日本人のわたしは、すでに肉は食傷気味で、やたら魚が食べたかった。<br /><br />だから、アラカルトで、ポワソン（魚）のところを見ていたので、その「ほにゃらら」が魚だということは、わかる。<br /><br />へーえ、魚料理に赤ワインソースねえ。どんなソースだろう。赤ワインなら、以前に食べたブフ・ブルギニョン（ブルゴーニュ風牛肉煮込み）のようなもの？　それともウフ・アン・ムーレット（ブルゴーニュ風ポ<br />ーチドエッグ）みたいな……？　<br /><br />しかし、あの卵の赤ワインソースは、不味かったなあ。あんなのだったら困るなあ。うーん、それにしても、魚と赤ワインソースという組み合わせは初めてだ。どんなんだろう。<br /><br />てなことを考えながら、ふと肉料理の欄に目を移すと、一番目に「鴨のコンフィ、梨のタルトタタン添え」があった。おっ、コンフィか。あれを食べたのは何年前だろう。うーん、久しぶりにコンフィもいいねえ。<br /><br />コンフィはフランスの中部や南部ではよくメニューに載っているもので、家禽の肉を脂に漬けた保存食である。鴨のコンフィなら、鴨の脂に漬けたもの。<br /><br />これを聞いたとき、うへー、肉の脂漬けなんて、やたら脂っぽいだろうなと辟易したが、食べてみると、案外とそんなことはないのだ。<br /><br />で、コンフィに、なに？　「梨のタルトタタン」がつけあわせ？<br />これが気になる。ふつうタルトタタンといえば、デザートで、甘く煮込んだりんごのパイのこと。<br /><br />その梨ヴァージョンが主菜で使われているということは、そんなに甘くはないんじゃないか。うわあ、どんなパイなんだろう？　うーん、魚か、鴨のコンフィか、うーん、うーん、どっちにしよう。心は千路に乱れる。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />あれも食べたいが、これも食べたいと迷った場合、連れがフランス語のできない日本人であれば、うまく丸め込んで、魚とコンフィを注文してふたりで分け分けして食べる、という手がある。<br /><br />いや、丸め込まなくったって、ふたりで面白そうなものを別々に注文して分け合うって、ふつうのことでしょう？<br /><br />ところがだッ。うちのイギリス人にゃそれが通用せんのだッ、ったく。<br />いつでも、オットットは、自分が味を知っている料理だけを注文する。<br /><br />決して味の冒険をしない。フランスへ行ってまでビーフステーキを注文する、退屈な男である。そして、わたしがいくらすすめても、絶対に珍しいものには手を出さない。自分が知っている料理だけを、安心して食べる。<br /><br />だから、わたしがメニューを見てあれこれ迷うのに対して、彼は三十秒もあれば注文が決まる。だいたいが、イギリス人は、はっきり言わせていただくが、味オンチである。だから、イギリスの料理がまずいのはあたりまえ。<br /><br />もちろん、イギリス人でも味のわかる人はいるけれど、それはごく少数派。そして、イギリスにもおいしいレストランはあるけれど、それも少数派。<br /><br />うちのオットットのような一般的イギリス人は、驚くほど味覚が発達していない。たとえば、オレンジジュースでも、普通のオレンジジュースとパッションフルーツ入りオレンジジュースとなると、もう区別がつか<br />ない。<br /><br />だから、オットットにわざわざパッションフルーツ入りのオレンジジュースを買うなんざ、まったくの無駄である。奴には、一番安いお徳用ジュースを与えておけば、良いのである。<br /><br />そういう話を、近くに住む日本人の奥さんにすると、彼女はイギリス人の夫について、こういった。<br /><br />「うちのダンナがわかるのは、テクスチャーだけだね。硬いとか、柔らかいとかさ、舌ざわりだけ。味なんか、てんでわかっちゃいないんだから」<br /><br />やっぱり。<br />これじゃ、頑張っておいしい料理をつくろうという気は、まず萎えるわな。はあ～。（タメイキ）<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />不思議なのは、日本とおなじ島国でありながら、イギリスでは、食べる魚の種類がじつに少ないことだ。イギリス人がよく食べる魚といえば、鮭とタラとヒラメぐらいのもんだ。イカやタコは食べないし。<br /><br />生まれてこのかた、まだ一度も牡蠣を食べたことがないというイギリス人は意外と多い。そして彼らは、食べてみようとも思わないという。理由は、見た目が気持悪いから。<br /><br />つまり、イギリス人は生まれながらにして、食に対する興味が欠落している。だから、食に金をかけることを嫌う。どうせ腹に入ってしまえば、ウンコになって出るんだもの。そんなものに金をかけるのは馬鹿らしい。というセオリーだ。<br /><br />このようなコンセプトの違いで、フランスで、ちょっと値の張る有名な料理屋へ行くの行かないので、この十数年の結婚生活のうちで最大の夫婦喧嘩をしたことがある。<br /><br />わたしが、自分で稼いだお金で払うからといっても、奴はウンといわなかった。このときは本当に、心底後悔しましたね、イギリス人と結婚したことを。<br /><br />そして、さらに打撃が加わった。それからしばらくたって、その「伝説のシェフ」が自殺してしまったのだ。今となってはもう、永久に彼の料理が食べられなくなってしまった。<br /><br />あれから何年もたって薄らいだとはいえ、今でも何かの拍子にふっと、苦い思いが込み上げてくることがある。そんなとき、この味オンチのイギリス人の頭を、張り倒してやりたくなる。後ろから、パコーンと。<br /><br />おっと、話が横道に逸れちゃった。<br />あのブルゴーニュのレストランで、魚とコンフィ、どっちを注文しようか迷ったので、爺さまウエイターに「ほにゃららの赤ワインソース」の「ほにゃらら」は何かと聞くと、<br /><br />「白身の川魚でして、おいしゅうございますよ」<br />と、目を細めて、うーん、うまいっ！　という表情をしてみせたので、たちまちそっちに決定。まあ、商売上、何でもそういう表情をしてみせるんだろうけどネ。<br /><br />で、結局、お味はというと、魚に赤ワインソースはうーん、わたしの個人的な好みとしては、ＮＧでありました。だからァ、魚とコンフィと半分づつにしたかったのよォ。なのに、うちのイギリス人ときたら……、ブツクサ、ブツクサ……。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/118015418.html" target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/117724066.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/117724066.html</link>
<title>オヤジギャグ</title>
<description>うちのオットットは歯を磨くとき、いつも「牙を磨く」という。牙といえば、やはり百獣の王ライオンとか、虎とか、そういった強そうなイメージが浮かぶ。ところがオットットは、背だけは高いが、じつはとっても心配性で、とっても気の小さい男なのだ。んもー、あんた、タマタマついてんのかよッ、となじりたくなることも、しばしばある。そんな小心者だから、自分の歯を「牙」と表現するのは、強くて豪快になりたいという、潜在的願望の現れにちがいない。などと、「あなたにもわかるやさしい心理学講座」的分析をして...</description>
<dc:subject>ユーモア</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-04-18T20:44:56+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
うちのオットットは歯を磨くとき、いつも「牙を磨く」という。<br />牙といえば、やはり百獣の王ライオンとか、虎とか、そういった強そうなイメージが浮かぶ。<br /><br />ところがオットットは、背だけは高いが、じつはとっても心配性で、とっても気の小さい男なのだ。んもー、あんた、タマタマついてんのかよッ、となじりたくなることも、しばしばある。<br /><br />そんな小心者だから、自分の歯を「牙」と表現するのは、強くて豪快になりたいという、潜在的願望の現れにちがいない。などと、「あなたにもわかるやさしい心理学講座」的分析をしてみるが、きっとそうだろ。<br /><br />ちなみに牙は英語で「ファング」という。<br />「ふん、なーにが牙だ。歯が欠けたくせに」<br />ブリッジが取れて、歯医者の予約待ちをしている彼にそう言うと、<br /><br />「なにおーっ！　ドラキュラだぞー！」<br />とわたしの首根っこをつかまえて、そこに噛みつく真似をした。<br />（あ、ライオンじゃなくて、そっちか）<br /><br />「ねえ、ねえ、ドラキュラが血を吸ったあと、何ていうか知ってる？」<br />と、彼は灰褐色の眼をクリクリさせて、うれしそうに聞く。<br />（しつこいが、牙は英語で「ファング」という）<br /><br />「いんや。なんていうの？」<br />「ファングーヴェリマッチ。きゃははは」　<br />（解説　サンキューヴェリマッチ　Thank you very much　のこと）<br /><br />あのなー、おっさん。<br />ったく、しょーもない駄洒落ばっかり言ってえ。えーかげんにしなさい。<br /><br />このような、どうしょうもないオヤジギャグを、最低でも一日二回はカマされるというウンザリする暮らしを、わたしは毎日送っている。しかし、一日二回なら、まあ、我慢するとしよう。<br /><br />ところが、何をトチ狂ったか、オットットは一日中、オヤジギャグモードのスイッチが入りっぱなしで、駄洒落を機関銃のごとくだだ打ちされて、まいってしまったことがある。<br /><br />あれはそう、去年の暮れ、クリスマスの買物に、日帰りでフランスのアラスに行ったときのことだ。<br /><br />わが家から車で四十分ほど走って、ドーバーに着くと、道路に「南港ドックはこちら」という標識があった。<br /><br />それを見てすかさずオットットが、下手くそな日本語でいった。<br />「ドックはドックですかぁ？」（どこですか？）<br /><br />「あはは、あんた、日本語で駄洒落できるやん」<br />「ジャパニーズ・パンだから、これがホントのジャパン！」<br />（解説　英語で洒落のことをパン　pun  という）<br /><br />と、まあ、この辺まではまだよかった。ところが、車でユーロトンネルに乗り込んでから、そのアホさ加減に拍車がかかった。<br /><br />あ、いや、「トンネルに乗り込む」という言い方はおかしいな。いやいや、しかし、実際にそうなんだもん、やっぱり「乗り込む」としか言いようがない。つまり、あのドーバー海峡の海底にあるトンネルは、車で走ることはできないのだ。<br /><br />ユーロトンネルの入口にある駅は、ちょうどハンバーガーショップのドライブスルーのように、ドライブしながら改札を通る。そして入国審査（フランスの入国審査を、イギリスで受ける）を通り、税関を通り、それからホームに出て、専用列車に車で乗り込むのである。<br /><br />列車内では縦列に駐車したまま、乗客は車の中で、フランスに着くまでの二十五分間、じっとしてたり、新聞を読んだり、ラジオを聞いたり、トイレに行ったり。<br /><br />はたまた、鼻くそをほじったり、それを丸めて車のガラスに貼り付けたり。（あ、これは、前に駐車している車の後ろのシートで、子供たちがやってたの。わたしじゃない、ってば）。<br /><br />まあ、そういうことをしているうちに過ぎてしまうのが、二十五分という時間である。この間に、列車内で案内放送が何度かある。そのたびに、ピンポーンとチャイムが鳴って、それから放送が始まる。<br /><br />「本日はユーロトンネルをご利用いただきまして、まことにありがとうございます。当列車はなんたらかんたら、カレーへの到着時刻はなんたらかんたら……」<br /><br />英語は男性、フランス語は女性の声で案内放送が流れるのだが、この男性の低音のクリアな英語が、びっくりするほど美しいのである。<br /><br />こういうのを聞くと、いやあ、やっぱり英語はなんたって、そりゃもうブリティッシュ・イングリッシュですなあ、と惚れ惚れする。そうやってうっとり聞き惚れていると、オットットが横から、よけいな口をはさんだ。<br /><br />「ねえ、どこに卓球台があるの？」<br />「はあ？」<br />「だってさっきからピンポン、ピンポンっていってるよ。卓球の案内だろ？」<br /><br />「はい、車内の退屈をまぎらわすために、当列車では卓球セットをご用意いたしております。って、アホッ、ちゃうわっ！　あれは放送のチャイムやんっ！」<br />「あ、なーんだ、そうだったのかあ。きゃははは」<br /><br />はあ～。<br />目的地到達前からすでに、ドッとお疲れ気味のわたしである。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />カレーから南東に百キロ余り下って、予定通り、きっちり二時間でアラスに着いた。この街の中央には、ブリュッセルの華麗な広場グラン・プラスを少し小さく、地味にしたような、しかしそっくりの広場がある。<br /><br />その広場の近くにもうひとつ、おなじような広場があって、そこでクリスマス市が開かれていた。駐車場に車をとめて、クリスマスのイルミネーションで飾られた街に出た。<br /><br />ひょいとすれちがったのは、ベレー帽をかぶった初老の男性。こういう人に出会うのは、やっぱりフランスだねえ。イギリスでは男性のベレー帽なんてほとんどお目にかかれない。<br /><br />「あの帽子、ベレー・ベレー・ナイスだね」　<br />（解説　ヴェリー・ヴェリー・ナイス very very nice のこと）<br />んもー、また駄洒落かよォ。<br /><br />「そうそう、アラスでは気をつけないとダメだよ」<br />「どうして？」<br />「男の人に、お尻をさわられたりするからね」<br />「えー、どういうこと？」<br />「セクシャル・アラスメントっていうだろ？」<br /><br />ったく……。<br />このあたりになると、わたしはもう、いちいちツッコミを入れるのも面倒になって、無視する。<br /><br />昼食にレストランに入った。<br />ウエイターの案内でテーブルに着き、メニューを広げる。このときばかりは、しょうもない駄洒落オヤジが役に立つ。彼はフランス語に堪能なので、メニューの解説をしてくれ、注文もスマートにこなす。<br /><br />ワイン、前菜、主菜のオーダーを済ませると、店内に小さくかかっていたＢＧＭが、インストラメンタルのプレスリーの曲になった。<br /><br />「あれはグリーン・スウェード・ハットだね」<br />「なにいうてんの。ブルー・スウェード・シューズじゃないの」<br />「いや、グリーン・スウェード・ハットだよ」<br />「ちがうって。ブルー・スウェード・シューズよ」<br />「オーケー、ユー・パ・スウェード・ミー　( You persuade me)」<br />（解説　パスウェイド　persuade　は「納得させる」という意味）<br /><br />と、まあ、こういう調子でこのあとイギリスに帰り着くまで、アホ亭主は延々と駄洒落を垂れ流した。<br /><br />が、これ以上披露して読者諸氏を退屈させるのもしのびないので、このへんでジ・エンドとさせていただきます。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/117925797.html" target="_blank">　次のエッセイへ</a><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
<item rdf:about="http://english-life-essay.seesaa.net/article/117677875.html">
<link>http://english-life-essay.seesaa.net/article/117677875.html</link>
<title>男のストリップ</title>
<description>うひひひ。見たぞ、見たぞ。え？ 何をって？ ストリップですよ、ストリップ。そっ、男のストリップ。アメリカのチッペンデールズという、逞しい男たちのストリップチームの公演が、ロンドンであった。日本の旅行会社の添乗員をやっているN子さんが教えてくれたのだが、ウブなわたしは、そういう情報にはじつに疎（うと）くて、ちぃーっとも知らなかった。「え？ チッペンデールズ？ 何それ。そんなもん、食べたことない」「やっだあ、チッペンデールズも知らないのぉ？ 遅れてるぅ。もう何年も前からやってるの...</description>
<dc:subject>ユーモア</dc:subject>
<dc:creator>イギリスよもやま話</dc:creator>
<dc:date>2009-04-17T23:09:20+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
うひひひ。見たぞ、見たぞ。<br />え？　何をって？　ストリップですよ、ストリップ。そっ、男のストリップ。<br /><br />アメリカのチッペンデールズという、逞しい男たちのストリップチームの公演が、ロンドンであった。日本の旅行会社の添乗員をやっているN子さんが教えてくれたのだが、ウブなわたしは、そういう情報にはじつに疎（うと）くて、ちぃーっとも知らなかった。<br /><br />「え？　チッペンデールズ？　何それ。そんなもん、食べたことない」<br />「やっだあ、チッペンデールズも知らないのぉ？　遅れてるぅ。もう何年も前からやってるのに」<br /><br />彼女は、わたしをバカにした目つきで見た。彼女のオデコには、《わたしはすでにあれを見た》という余裕と優越感が、ペタリと張りついている。<br /><br />その余裕のせいか、おっとりとかまえて、同僚とロンドンで見たときのことを、ニシニシ笑いながら話してくれた。<br /><br />ホテルのフロントで、チケットの手配を頼んだらニヒヒと笑われ、タクシーに乗って劇場の名前をいうと、運転手にニヒヒと笑われ、結局自分たちもなんとなくニヒヒと笑っているうちに、すっかり顔がニヒヒ状態になって劇場に入ったそうである。<br /><br />「でも、そんなにいやらしくなかったわよ。お尻なんかコリンとして可愛いの。なーんだ、まだ見てないのなら、あなたも誘ってあげればよかった」<br />などと、悔しさに歯ぎしりするわたしの前で、余裕しゃくしゃくである。<br /><br />それからしばらくして、お医者様の奥様のK子さんが、ロンドン滞在中に娘と見に行ったと、けしからんことをいってきた。えーい、なんでみんな、わたしの知らぬまに行くんだっ。<br /><br />「あーら、あなた、まだだったの。じゃお誘いすればよかったわね。娘ったら、逞しい男の子と写真まで撮っちゃって、ホホホホ」<br />と、やはり彼女のオデコには、《わたしはすでにあれを見た》の優越感がペタリ。<br /><br />ふーんだ、いいもん、いいもん、と拗ねてぐずぐずしているうちに、チッペンデールズは夏のロンドン公演を終えて、アメリカに帰ってしまった。<br /><br />そして次の年。ストリップのことなどすっかり忘れていたが、無料で配布されるローカル新聞の広告が眼にとまった。な、なんと、あのチッペンデールズが、この田舎町のマーゲイトにやって来る！<br />　<br />わたしはさっそく、日本に帰っていたＮ子さんとK子さんに連絡して、「今年は見るぞ！」と、高らかに宣誓したのである。むろん、ふたりからは「頑張って！」とコールが送られてきた。<br /><br />宣誓したのはよいけれど、ひとりで行くのはどうも心もとない。誰を誘おうか。そうだ、<a href="http://english-life-essay.seesaa.net/article/117675951.html" target="_blank">　カレッジのミーハー秘書たち</a>を誘おう。<br /><br />案の定、ジェシカとドロシーは大いに乗ってきて、ジェシカが率先してチケットの手配をしてくれた。ところが、このことを同僚のポーリーンが知って、自分を誘わなかったことで怒って、秘書たちと口をきかなくなってしまった。<br /><br />オフィスは、ギクシャクとしたムードに包まれた。そりゃまあ、声をかけなかったのは悪かったけど、あのときポーリーンがその場にいなかったから、つい、誘うのを忘れてしまって……。<br /><br />でもさあ、ポーリーンってのは五人の孫のいるお婆ちゃんだから、なんとなく、はずしてもいいかなと……。<br /><br />ところがこのあと突然、思いもよらぬ事件が起きて、ポーリーンはわたしたちに同行することになったのである。<br /><br />その事件とは、なんと、秘書のジェシカが、駆け落ちしてしまったのだ。ジェシカには十歳の息子がいるが、その子のサッカーの試合を見に行ったとき、そこに来ていた父兄のひとりと、恋に落ちたのだそうな。<br /><br />そして、職場の机の上に、「もうここには来ません」というメモを残しただけで、息子を連れて、スタコラサッサと逃避行。<br /><br />こういう場合、子供を置いて出るケースが多いが、ジェシカの場合は再婚で、今の夫が息子の父親ではないので、残して出るわけにはいかなかったのだろう。<br /><br />既婚者同士の駆け落ち事件など、イギリスではよくある話で、珍しくもない。実際に、わたしのまわりでも、いくつかの家庭が崩壊した。<br /><br />ジェシカは秘書だが、経理も担当していて、その月の給料計算を放ったまま遁走したために、職員の給料の支給が遅れた。<br /><br />家庭における母親としての責任、職場における仕事に対する責任、そんなもろもろのしがらみを、ええーい、知ったことかい、と、うっちゃって、恋の逃避行に突っ走る。<br /><br />それができる女たち――現実に、この国に、そういう女たちが相当数いることに驚愕する――、ある意味ではうらやましくも思うのだが、しかし、ねえ……。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />ええっと、何の話をしてたんだっけ。<br />あ、そうそう、チッペンデールズ。<br /><br />ジェシカは、仕事の引継ぎはおかまいなしにトンズラしたくせに、なぜかチッペンデールズのチケットだけは、ちーゃんとドロシーに引継いでいたのである。<br /><br />誰か代わりに行ってくれと渡されたチケットで、ポーリーンを誘い、彼女の機嫌もなおって、オフィスには再び平和が訪れた。<br /><br />さて、いよいよ公演の日がやってきた。<br />会場に入ると、若い娘やおばさんパワーでムンムン、異様な熱気である。<br /><br />ショウが始まるまで、幕のおりたステージで、三、四人のチッペンデールズのメンバーが坐って、群がる女の子たちにサインをしていた。<br /><br />そのうち突然、雷鳴のような炸裂音がとどろき、鋭いビートのロックミュージックで、ショウが始まった。ストリップというより、ディスコの雰囲気。<br /><br />ボルサリーノをかぶった白いスーツ姿の、カッコいいお兄さんたちが出てきて、踊りながらパッと帽子と上着を取る。男のストリップは、女と違って、なよなよと脱ぐわけにはいかないから、シャツなんかも勢いよくバッと脱いじゃう。<br /><br />パンツを脱ぐときは、ちょっとじらせてみせたりするけれど、それでも意外とあっさり取ってしまう（パンツの下にTバックをつけているから、素っ裸ではない）。<br /><br />そうなると、音楽も「タブー」なんぞをチンタラ流してもしょうがないんで、ロックがガンガン鳴り響く。するとやっぱり、雰囲気はディスコなのである。そして、女の子の黄色い声援がひっきりなしで、まるでアイドル歌手のコンサート。<br /><br />驚いたのは、開演後三十分くらいでトイレに立つ人が続出したこと。興奮すると尿意をもよおすとはあんまり聞いたことがないけど、何だろう、あの人たち。<br /><br />でも、男の裸が刺激となって、それが下半身になんらかの変化をもたらしたとすれば、いいよなあ、そういう人は。<br /><br />だって、そこまで興奮できれば、おなじ料金を払っても、充分にもとを取ったという気がする。わたしたち三人の不感症女は、下半身に何の変化もなく、席に坐ったままだったが。<br /><br />チッペンデールズのメンバーは、全部で十二、三人。それが数人づつ入れ換わり舞台に現れて、歌って踊ってのミュージカル・ショウだが、音楽ガンガン、声援キャーキャー、ダンスはパワフル＆ダイナミック。<br /><br />だから、日本の温泉街などで見かける、女のストリップのような妖しげな雰囲気が、ここにはまったくない。むしろ、健全といっていい。<br /><br />ボディビルで鍛えた逆三角形の見事な体躯、そして淺黒い肌。日焼けした金髪の男というのは、なかなかセクシーである。<br /><br />人種も、ア ングロサクソン系、ラテン系、黒人といろいろ取りそろえてある。その中に、ダンスがずば抜けて上手い黒人がいて、わたしはその人ばかり追っていた。<br /><br />衣装もゲリラの兵士だの、黒革のライダースーツだの、士官候補生の白い制服だの、いろいろだが、この白い制服には笑ってしまった。これはセーラー服とか看護婦さんの男性版、ってとこでしょうな、きっと。<br /><br />その白いズボンを脱いで、トランクスを脱ぐとき、ゴムの分部が下につけているTバックに当たって、中身がプルンと可愛く揺れたので、観客はギャーッハッハと大笑い。<br /><br />もちろん、思わせぶりなエッチなシーンもある。たとえば、ひとりの男が仰臥して大きなオモチャのバナナ（何のことかよくわからないけど）を股間に当てて、それをしばらく手でこすって（何のことかよくわからないけど）――<br /><br />なーんてシーンも、大げさに漫画化された演出で、エッチというよりはお笑いなのだ。そう、これはお笑いショウとしても楽しめる。<br /><br />女は男と違って、視覚的刺激が性感に直結していないから、男の裸を見たからといって、そんなに興奮することはない。<br /><br /><br /><img src="http://english-life-essay.up.seesaa.net/image/line-450x16.gif" alt="line-450x16.gif" width="450" height="16" border="0" onclick="location.href = 'http://english-life-essay.seesaa.net/upload/detail/image/line-450x16.gif.html'; return false;" style="cursor:pointer;" />   <br /><br />休憩をはさんで、一部と二部、合計三時間のショウが終ると、ステージで写真撮影が始まった。五ポンド（約千円）くらいだったと思うが、お金を払って、チッペンデールたちと記念撮影をするのである。<br /><br />ステージには、そのための長い列ができていたが、わたしたちはギフトショップに向かった。カレンダー、Ｔバック、Ｔシャツ、帽子などのチッペンデール・グッズが並んでいる。<br /><br />わたしとポーリーンは、一番安い三ポンドのカレンダーを、ドロシーは七ポンドの黒のＴバックを買った。<br /><br />「これ、ギャリーにおみやげ」<br />片目をつむって、ニヤリと笑う。警察官である彼女の夫ギャリーのＴバック姿ねえ……。ま、悪くないかもな、わりとハンサムだし。<br /><br />このショウを見た数日後――<br />添乗員のＮ子さんから電話が入った。お年寄りのグループを引率して、スイスにハイキング・ホリデーに来ているという。<br /><br />彼女は、マッターホルンを眺めるハイキングから帰って、サウナに入ってビールを一杯と、ゴキゲンである。ちぇっ、いいなあ、スイスかあ。こちとら、晩ごはん何にしようかと考えながら、アイロンかけしてるというのにサ。<br /><br />チッペンデールズを観たと話すと、彼女は一段と熱の入った声で、今年になって、またニューヨークへ行ったときに、あれを観たという。<br /><br />「やっぱり本場のチッペンデールは違うわよ。客席でお札をひらひらさせると、ステージから降りてきて、キスしてくれるの」<br />「ふーん」<br />「あたしもキスしてもらっちゃった。あっちの女の子の声援って、そりゃあすごいのよ」<br />「ふーん」<br /><br />彼女が盛り上がれば盛り上がるほど、わたしは冷めていった。だって、わたしは再びお金を払ってあれを観ようという気には、ならないもん。<br />まあ、話の種に一度見れば充分。<br /><br />それからしばらくして、通りでばったり、ドロシーに会った。<br />「ギャリーのＴバックはどう？　セクシー？」<br />と聞くと、そうじゃないのよ、と、くっくっと笑う。<br /><br />イタズラ好きのドロシーは一計を案じて、あの日、パッケージを破ってＴバックをくしゃくしゃにして、夫のギャリーに見せたのだ。<br /><br />「ホラッ、見て！　これ、チッペンデールがつけていたの。バッと取って客席に投げたんだけど、そりゃもう、奪い合いで大変だったのよォ」<br />といって、それをギャリーの顔にペタッ。<br /><br />ぎゃーっ、やめてくれぇー！！！<br />と逃げ回る彼を追いかけて行って、ドロシーは、Ｔバックで彼の顔を、ゴシゴシこすりまわしたのだそうな。<br />いやはや、イギリスの空はきょうも平和です。<br /><br /><br /><span style="color:#66b5ff;">★</span><a href="http://english-life-essay.seesaa.net/" target="_blank">　トップページへ</a><a name="more"></a>

]]><![CDATA[
]]></content:encoded>
</item>
</rdf:RDF>
