ストレス

イギリス生活よもやま話【エッセイ】

プロフィール

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Teeka(フリート妙子)。イギリス人と結婚して、イギリス南東部に住んで、15年が過ぎました(はっや〜い!)。
夫とのなれそめは、よくある話なんですが、彼がわたしの英語の先生だったことです。
静かな海辺の田舎町で、教師を退職した父ちゃん(夫)と、ふたりで暮らしています。

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イギリス生活よもやま話【ブログ】

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ストレス

【英国ストレス物語】 

前回、セロハンテープの話を書いたら、イギリスに住むエミさんからメールが届いた。彼女は滞英四年目、イギリス人と結婚して二年になる。

わたしのメルマガを読んでくださったことがご縁で、メールのやりとりをするようになった。
    
今回の彼女のメールに返事を書いていたら、突然、閃いたのだ。このメールを公開すれば、わたしたちが日頃、どんな気持でイギリスで暮らしているか、日本の読者にストレートに伝わるんじゃないか、と。
  
そこで、エミさんに「公開してもかまへん?」とお伺いを立てると、すぐにOKの返事が返ってきた。おーっし、じゃあ私信を公開しちゃおう! というわけで、まあ、聞いてくださいな、この英国ストレス物語。

  
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妙子さんへ
  
最近、イギリス生活でのストレスたまってて、誰かわかる人に読んでほしい!って気持で書いてるだけなんで、また返事かかなきゃ〜とか、全然プレッシャー感じないでくださいね。

ただ、わたしのメール読んで、わかる、わかるって同意してもらえれば、それだけでうれしいんです。
  
ねえ、イギリス人て、なんであんなに、物をボカボカに壊すんですか? 先日、夫がリバプールに仕事で行って、夕方駐車場に戻ってきたら、車のドアがこじあけられて、ダッシュボードがボカボカに壊されていたんです。
  
まわりの車も10台くらい、おなじ様になっていたらしいんですが、夫の車なんて15年以上前のローバーで、盗んでもお金にならないのに、なんでそんなことするんだろう? ただ物を壊したいだけ?
  
警察に行ったら、アラームつけてなかった夫が悪いみたいに言われて、話も聞いてくれなかった。友達とかに言っても、「あ〜、リバプールか、仕方ないな」とみんな驚かない。なんでよ!
  
数ヶ月前には、ご近所のドアがぶち壊される事件があったのです。どうも、裏庭に置いてあったモーターバイクが目的じゃないかと……。でもそのバイク、どうみてもオンボロの、動くのかな〜?って奴なんだけど。
  
また、知り合いがフロリダに2週間行って帰ってきたら、2台の新車が盗まれていた、という事もありました。電話ボックスのガラスなんてしょっちゅう割られているし。

誰も住んでない家って、絶対、窓ガラス割られてますよね。なんであんなに物を壊すの?
  
車や家のアラームなど、セキュリティにすごくお金をかけなきゃいけないって、信じられない事ですよね。そういうのって、日本にいたときは、芸能人とか、スポーツカー持ってるスポーツ選手とかだけの話、って思ってたのに……。
  
そういう事が身近にたてつづけに起こると、家を空けるのが、すごく恐くなります。もうすぐカナリア諸島に行くんですが、夫はアラームとか、すごく厳重にチェックしています。
  
もしかしたら、妙子さんの住むところは、もっとましなのかなあ。ほんとに、こういうストレスって、どう処理すればいいんだろう。

日本にいた時の仕事のストレスとか、人間関係のストレスとかとは全然違う種類で、まだ免疫ついてないんですよ〜。イギリス生活、楽しいこともたくさんあるけど、天気悪いし、ちょっと最近SAD気味です。
  
あ、そうそう、なんとわたしも、セロハンテープの金具、日本製のを持ってきて使ってます(わたしくらいかと思ってました)。ほんとに、イギリスの製品の質の悪さと不便さには、ストレスたまりますよね。
  
ラップ類なんて、絶対にピッと切れないし、爪切りも新品なのに切れないから、日本から持ってきたのを使ってるし、洗濯機はうるさいし時間かかるし、ウォッシュレットないし、お金振り込めるキャッシュマシンないし、オートマチックの車少ないし。
  
お茶の葉とか、自分で入れられる空のティーバッグとか、使い捨てカイロとかないし、シャーペンの芯もみつからないし……。(実家に電話して送ってと頼むと、そんなんイギリスでもあるやろ〜と言われますが)
  
あと、布団の角とシーツの角が動かないように固定する紐がついてないから、いっつも布団がシーツの中で動いて毎朝ひどいことになってるし。あ〜、あ〜、本当にストレスたまってます、最近。
  

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エミさんへ
  
うん、わかる、わかる。エミさんの気持、もう、わかりすぎるくらい、わかる。だって、わたしの住んでるマーゲイトも、まったくいっしょだもの。

町の通りを歩くと、空家とか休業してる店は必ずガラス割れてるしね。それもボコボコに。うちの近所でも、家の前に駐車していた車のミラーをもぎ取られたり、引っかき傷つけられたりなんてこと、しょっちゅうよ。

車を盗まれた経験のある人って、わたしの夫をはじめ、友人知人にいっぱいいるし。盗難事件があまりにも多いので、警察なんかいちいちかまっちゃくれないよ。

この国では、盗られる方が悪い、ちゃんと予防してない方が悪い、ぼーっとしている方が悪い、ってことなんでしょうかね。

だから、わたし、日本に帰ったら感激することがあるんです。それは、路上に自動販売機が置いてあるってこと。しかもそれが壊れてないってこと。もちろん日本じゃあたりまえのことだけど、イギリスじゃ、そんなことは奇跡だよね。

イギリスの自動販売機って、外にないでしょ。外に置いたりしたら、すぐに壊されて、お金や商品を盗られるから、カギのかかる建物の内部にしか設置されないのです。それでも、学校の内部の自動販売機がこじ開けられたって事件も、あったけどね。
  
ものを壊すのは、イギリスの青少年のストレス発散法らしいです。ボカボカに壊すと、スッキリする。だから、単に物を壊したいためにやる。

閉鎖した工場なんてすごいですよ、あっというまにガラス窓、全滅だもの。野蛮だよねえ、ったく。

オンボロのバイクや車でも盗まれてしまうのは、イギリスでは、中古やアンティークのバイクや車を愛用するマニアが多いので、古い部品の需要がかなりあるのです。だから、中古部品を専門のディーラーに持って行けば、買い取ってくれるってわけ。

あとは、麻薬中毒患者がドラッグを買うお金欲しさに盗みを働く、ってのもよく聞きます。たとえば、ダッシュボードをボコボコに壊して、カーラジオを盗って行く。

で、それが5ポンドにでも売れれば、安物のドラッグだけれど、とりあえずその日のぶんが手に入る。中古品屋はたくさんあるし、持っていけば盗品だろうと何だろうと、買ってくれるから。
  
だから、こういった犯罪の多さに、わたしたち日本人は免疫がなくて、ストレスになってしまうのでしょうね。
  
ああ、でも、エミさんもうすぐホリディじゃない。ほら、元気出して。カナリアの青い空と海。いいな、いいな。うらやましい。太陽の光をいっぱい浴びて、リフレッシュしていらっしゃい。
  
あ、デジカメとか、盗難に気をつけないとだめですよ。パスポートもね。盗んだパスポートは、それを偽造する闇の組織に売るんだって。

それでは 気をつけていってらっしゃい。Have a nice holiday!

No.52 2004/3/6

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