訛り

イギリス生活よもやま話【エッセイ】

プロフィール

profile-01.jpg

Teeka(フリート妙子)。イギリス人と結婚して、イギリス南東部に住んで、15年が過ぎました(はっや〜い!)。
夫とのなれそめは、よくある話なんですが、彼がわたしの英語の先生だったことです。
静かな海辺の田舎町で、教師を退職した父ちゃん(夫)と、ふたりで暮らしています。

運営サイト

ブログもアップしています。
イギリス生活よもやま話【ブログ】

1日1回のいいこと。クイズに答えてクリック募金しませんか? あなたには、一切お金はかかりません。

Sponsored Link

訛り

【笑いごとじゃない】
  
  
朝一番にメールを開けて、わっはっは。
《きょうもこれから上海乗務です――》
というメッセージとともに飛び込んできた、スチュワーデスのYちゃんからのメール。最近中国づいて、かなりチャイニーズな生活を送っている彼女だが、そこには、こんな話が載っていた。
  
  
中国人の日本語試験問題とその回答


問1:「あたかも」を使って短文を作りなさい。
回答:冷蔵庫に牛乳があたかもしれない。
  
問2:「どんより」を使って短文を作りなさい。
回答:僕はうどんよりそばが好きだ。
  
問3:「もし〜なら」をつかって短文を作りなさい。
回答:「もしもし奈良県の人ですか?」
  
問4:「まさか・・・ろう」を使って短文を作りなさい。
回答:まさかりかついだ金太ろう。
  
問5:「うってかわって」を使って短文を作りなさい。
回答:彼は麻薬をうってかわってしまった。
  
これ、実話だそうである。
  
  
line-450x16.gif
  
  
外国人が、お国訛りの日本語を話すのが面白くて、子供のころ、「わたし、チュコクから来たあるよ」などと、中国人の真似をして遊んだような、記憶がある。
  
外国人が外国語をしゃべるとき、母国語の訛りが出る。これは自然なことなのだ。だから、ドイツ人が英語をしゃべれば、ドイツ訛りの英語、フランス人がしゃべれば、フランス訛りの英語になる。ならば当然、日本人も日本語訛りの、おかしな英語をしゃべっているということだ。
  
いんや、そんなこたァない、オレの英語は完璧だ。
あたしは発音がいいと誉められるの。
などとおっしゃる諸兄諸姉も、こっそりネイティブに聞けば、お世辞を真に受けての自惚れモード、なんてこともあるのですぞ。
  
たいていの日本人は、自分はちゃんと英語をしゃべっていると思っている。たとえ、自分は英語が下手だという自覚はあっても、日本訛りでしゃべっていることを自覚する人は、おそらくいないだろう。
  
なぜなら、しゃべることで精一杯で、訛りなんぞに考えが及ぶ暇はないからだ。そして、自分はイギリス人の言葉をその通りに模倣していると思っているから、どれが、どこが日本訛りなのかわからない。イギリス人がしゃべるようにしゃべっている、本人はそう思っている。
  
ところが、その摸倣が、きちんと正しくできていないのが、ふつうである。なにしろ英語には日本語にない音があるから、唇の形、舌の使い方から変えなくてはならない。だから正しく摸倣することは容易ではなく、つい、無意識のうちに、自分の慣れた方法、つまり母国語の形でやってしまう。
  
それが、訛りとなって出てくる。こういうことはネイティブに指摘されてはじめて気がつくのだが、「あんさんの英語は訛ってまっせえ」と、本人に面と向かっていう人は、まずいない。だから、やっぱり気づかない。
  
訛りのない完璧な英語がしゃべれるのは、子供の頃から英語環境で育った人である。あるいは、卓抜した語学的才能のある人なら、ネイティブと変らない英語を身につけることも可能だろう。悲しいかな、凡夫のわたしには、そういう才能は、かけらもないみたい。ちぇっ。
  
  
line-450x16.gif
  
  
おなじ町に住む友人の由紀子さんが、娘が幼稚園に行くようになってから、当然ながら、イギリス人のお母さんたちとの接触が多くなった。すると、言葉に関しての、不愉快な出来事も増えてきたという。
  
幼稚園の送り迎えで、イギリス人のお母さんたちと顔を会わせると、当然、挨拶をする。ところが、彼女が挨拶をしようとすると、スタコラ逃げ出す人がいるというのだ。

「どうせあたしの英語がわかりにくいんでしょ。だからいやなんでしょ」
というけれど、わたしの耳で聞く限りでは、彼女は決して英語が下手ではない。むしろ、新しい言葉をキャッチして、すぐにそれを使いこなす語学的センスは、うらやましいくらいだ。
  
ただ、わたしたちの英語には、日本訛りがある。それがネイティブにとっては、聞きづらいのだろう。相手のいうことがわからないという不安、それは理解できる。日本でも、外人が話しかけてきそうになると、たいていの日本人は逃げて行く。その逆ヴァージョンが、ここで起こるというわけだ。
  
またあるとき、お母さんたちの一人が、みんなの前で、「ユキコの英語ってこうなのよね」と、彼女の英語を真似てみせた。こういうことをされると、誰だって、少なからず傷つく。

「でも、まあ、本人の前でやってくれるんだから、いいや。いっしょに笑っていればいいんだし。でも、陰でやられたらイヤだなあ」
と彼女はいうけれど――、
やってるって、陰で。本人の前でやるくらいなんだから、陰では、とっくにやってるよう。
  
だって、うちのオットットもよくやるもん(陰でネ)。彼は日本人の真似はしないが、ドイツ人の真似をよくやる。それがまた、天下一品でして。ドイツ訛りの英語をしゃべらせると、天才的にうまい。先日も、わたしゃ、腹をかかえてヒイヒイ笑ってしまった。

おーっと、笑ってるバヤイじゃないよ、まったく。自分の英語を棚にあげて。ま、そんなわけで、わたしたちが中国人の日本語を笑うように、わたしたちの英語もまた、笑われてるってことです。とほほ。


 次のエッセイへ
 トップページへ
Sponsored Link
<<勉強机|野鳥>>

検索

カスタム検索

サブコンテンツ

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。